アンドレと私
アンドレは、私を可愛がるのがとてもうまい。
ただし、それは私の体を、であって、心では決してない。
…………な~んて、ベッドタイムアイズかよっ!
アンドレのとりえは、彼のアレだけ。いつでも、おっ立って、私を気持ちよくしてくれる。
でも、私たちの間には、色恋はない。
ただ一緒に暮らしてて、エッチもしてるけど、お互い、他に好きな人がいる。
ロリコンのアンドレは、近所の網代公園で遊ぶ幼女のリーナちゃんに、恋してる。
私好きな人はアニメやら漫画の二次元の人物で、それは、自分のつくった脳内のハーレムに、閉じ込めてある。
アンドレも、私も自分の好きな人とはエッチはできない。
そういう共通の悩みを持つ同士が、協力し合うことにしたのだ。
アンドレはリーナちゃんの代わりに、私を。私は脳内の王子様達の代わりに、アンドレを抱く。
アンドレは、電気消せ!とか、エアコンの温度とかに、うるさいが、それさえ我慢すれば、ニートの私を居候させてくれる、とっても良い奴だ。
っていうか、出てけって言われても、出て行かないだけなんだけど。まあ、細かいことは、どうでもいいの。
アンドレと私が住んでる麻布十番は、とっても面白いところ。変わった人がいっぱいいる。
変わった人って、志茂田景樹のことじゃない。
私が出会った、普通の………変わった人達のお話を聞いてほしいの。
アンドレが一番好きなアニメは、「アルプスの少女ハイジ」。キララも、見たけど、最初みたんだけど、ハイジがホームシックになっちゃったとこは、かわいそうで号泣したな。