新年・はじまり
私の家族にも、そしてパパや海にとっても一生忘れられないクリスマスが過ぎて。
新しい年が始まるの。
そしていろいろな事がはじまる予感がするんだけれど期待と不安でいっぱいってかんじなの。
大晦日はルコ達の所で年越しそばを食べて、みんなで除夜の鐘を聞いて遅くまでおしゃべりをしていた。
新年を迎えても海はお昼近くまで寝ている。
隆羅は少し早起きをしてキッチンでコーヒーを入れていた。
「新年早々、海は片付けもしないでしょうがない奴だな」
キッチンのテーブルの上にある籐のバスケットの中に毛糸や編み棒が入ったまま置かれていた。
「そろそろ、行かないと間に合わないか」
隆羅が時計を見て海の寝ている寝室に歩き出した。
隆羅がベッドに腰を下ろし海を起こす。
「海、そろそろ起きてくれないか?」
海の頭を優しく撫でる。
「もう少しだけ、寝かせて」
「仕方が無い1人で出かけるかなぁ」
「駄目! 一緒に行く!」
海が飛び起きて、隆羅を見てボーとしていた。
隆羅が見慣れない着物を着て海の横に腰掛けていたのだ。
「隆羅?」
「出かけるぞ、約束に間に合わなくなるからな」
「約束? でもまだ早いよ。 隆羅その格好は?」
「正月くらい良いんじゃないか?」
隆羅は大島紬の渋い茶系の着物を着ていた。
今日はルコや沙羅達と初詣に行く約束をしていたが約束の時間まではかなり時間があった。
「今、準備するから」
海が不思議に思いながらも慌てて着替えを始めた。
「海、キッチンのテーブルの上にバスケットが置きぱなしになっているけど」
海がしまったと言う顔をして固まった。
「見ちゃったの?」
「毛糸なんかが入っていたと思うけど」
「……」
「どうしたんだ?」
海が返事もせずに何かを少しだけ考えてからキッチンに向かい、何かを手に持って後ろに隠しながら戻ってくる。
「はい、これ」
「なんだ?」
「誕生日プレゼントだよ。お誕生おめでとう」
海が隆羅の首に手編みの青いグラデーションで落ち着いた色のマフラーを巻いた。
「ありがとうな。とっても温かいよ」
「隆羅は、教えてくれないから」
「誕生日か忘れていたよ」
「何日なの?」
「明日だよ。さぁ、行こう」
隆羅が立ち上がり羽織を着る。
そして首にはマフラーを巻いていた。
「うん。でも、着物にマフラーって」
「こんな感じで巻けば変じゃないだろ」
隆羅がネクタイを締める様な感じに巻きなおした。
「そうだね」
隆羅が向った先は隆羅の実家だった。
大きな門をくぐり玄関に着くと綺羅が待っているのが見えた。
隆羅が玄関に車を止めて車から降りると、海も車から降りて綺羅に新年の挨拶をした。
「おば様。明けましておめでとうございます」
「おめでとう。今年も宜しくね」
「はい」
「さぁ、早くこっちに来て。急いでね」
「ええっ、おば様?」
海が綺羅に手を引っ張られて部屋に入っていく。
しばらくすると、海が部屋から出てきた。
綺麗な水色の下地に淡い色でボタンの花が彩りよく染め抜かれている振袖を着ている。
帯も落ち着いた花柄の白っぽい帯を締めていた。
髪はアップにされ綺麗な髪飾りが付けられていた。
艶やかさの中にも落ち着きがあり、海に良く似合っていた。
「タカちゃん、どう? 京友禅よ」
「良いんじゃないか。とっても似合っているぞ」
「おば様、この着物は?」
「海ちゃんは今年成人式なんでしょ。そのお祝いよ」
「でも、こんな高そうな着物」
「それ以上は言わないの。海ちゃんは私達の娘なんですからネ」
「隆羅、私……」
「ルコ達が待っているぞ」
「うん。ありがとう、おば様」
「その笑顔が嬉しいの。行ってらっしゃい」
海が笑顔でお礼を言うと綺羅が笑顔で見送ってくれた。
「隆羅? どうやって乗る?」
隆羅の車の横で海が戸惑っていた。
「さぁ、お手をどうぞ。姫」
「あれ? 意外と簡単に乗れるんだ」
「袖を中に入れてくれ」
「うん。分かった」
海が車に乗り込み袖が汚れないように中に入れると隆羅がスイッチを入れる、するとサイドガードが上がってきた。
「着物が汚れるといけないからな、それにこれで風も巻き込まないから髪も乱れないしな」
「へぇ、凄いんだこの車。レトロぽいけれど」
「形だけはそのままだけど、色々と手は入れてあるからな。行くぞ」
「うん」
隆羅の実家から車を出しルコ達との待ち合わせの場所へと向かう。
快晴で風も穏やかだったので気持ちよく走れた。
都内は正月という事もあり道も空いていたのだ。
「寒くないか?」
「大丈夫だよ。気持ち良いくらい天気もいいし」
「そうか」
2人はとても目立っていた、唯でさえ目立つ車なのに着物を着たカップルが乗っているのだ。
直ぐにヤンチャな車やバイクに目を付けられ、冷やかされた。
「隆羅、なんだか怖いよ」
「本当に、厄介だな」
隆羅が路肩に車を止めると、直ぐ近くに車やバイクも止まりアクセルを吹かし挑発してきた。
「隆羅、無茶な事はしないで」
「大丈夫だ、直ぐに済むから」
隆羅が車から降りて挑発する車やバイクに向かい歩き出す。
「なんだ! こらぁ」
「そんなに粋がるなよ。元気の良い坊やだな」
「坊やだぁ? ふざけんな」
隆羅が男達の目の前に、袖から出したパスケースのような物を開いて見せた。
「け、警察? ヤバイ! 散れ!」
リーダーらしき男が叫ぶと蜘蛛の子を散らすように逃げて行った。
隆羅が海の待つ車に戻ってきた。
「隆羅、警察って何?」
「沙羅から全部聞いたんじゃないのか? 警察関係の仕事もしているって」
「聞いたけど。そう言えば、大阪にバイクで行った時もパトカーにも見せていたよね。その手帳みたいの」
「本物だぞ」
海の膝の上にパスケースの様な物を置いた。
「えっ、これって警察手帳? 隆羅は警察官なの?」
海がパスケースを開くと中には制服姿の隆羅の写真と金属製の記章がついていた。
「公安部 特別機動捜査課、通称 特機 決して表に出てこない部署だ。上司も部下も知らない。とりあえず身分証だけの手帳だけどな」
「凄い事を隆羅はしているんだね」
「もう、後戻りは出来ないからな」
「私も後戻りはしないよ。隆羅が嫌がったって何処までも隆羅について行くからね」
海が笑顔で言った。
海の笑顔を見て隆羅も笑顔で返す。
「さぁ、急ごう。ルコや沙羅がお冠だぞ」
周りには色々な屋台が沢山出ていて着飾った家族連れやカップルが楽しそうに歩いている。
待ち合わせの駐車場では沙羅、ルコと茉弥そして育郎が待っていた。
「遅い! パパは何をしているんだろう。もう」
「ルコ、新年早々カリカリしないの」
「だって、皆で出かけるのって久しぶりなんだよ」
「そうね、あの事件の後。学校やPTAへの説明や海ちゃんの荷物を取りに行って、バタバタしていたし。大晦日は2人ともお疲れだったしね」
「でも、収まる所に収まったんだから良かったじゃないか」
「でも、育パパ。時間は守らないと……あっ来た!」
ケッターハムスーパー7に乗った着物姿の隆羅と海が現れた。
「しかし、目立ちすぎだな2人は。まったくサギの奴は何を考えているんだか」
駐車場の場所取りをしていたルコ達の所へ車を止め、海の手を取って隆羅が海を車から降ろした。
「悪いな、遅れて」
「もうパパ遅いよ、待ちくたびれたよ」
「ルコ、ゴメンね。着物着せてもらうのに時間が掛かっちゃったの。あれ? ルコ?」
ルコが海の着物姿を見て固まっていた。
「凄く綺麗……」
「ルコの着物姿も良い感じだぞ。正月は和服が一番だよな」
ルコもピンク地に花柄の可愛らしい着物を着ている。
沙羅は落ち着いた感じの黒い着物を、育郎は藍染めの着物を着ていた。
「海ちゃんも、一段と大人ぽくなったわよね。やっぱり」
「やっぱりって沙羅さん、あんまり変な事言わないで下さいね」
海を見る沙羅の目が笑っていた。
「でも、そうなんでしょ?」
「そんな事は言えません」
海が俯いて赤くなった。
「ほら、お参りしに行くぞ」
隆羅が海の手を取って歩き出す。
「そうだね、だけど海とっても綺麗で大人ぽいよ」
「えへへ、ありがと。ルコ」
歩きながらおしゃべりをしていると参道に近づくにつれて人が増えてきた。
「しかし、凄い人だな」
「去年は、お正月も無かったものね」
「今年は皆で来られて良かったね。パパ」
「そうだな、今年は仕事馬鹿のタコも居るしな」
「仕事馬鹿は無いだろサギ」
「じゃ、仕事中毒か?」
「良いの、育パパは私達の為に働いているんだから」
ルコが育郎の腕にしがみ付いた。
「おいおい、どういう風の吹き回しだ。俺にいつも孫の面倒まで見せるくせに」
「その孫が、最近言葉を覚え始めたみたいなのよね、茉弥」
沙羅が茉弥の顔を覗き込んで話しかける。
「でもねパパ。『ママ』って言っている訳でもなく良く判らないの」
「茉弥の母親がそれでどうするんだ? ルコ」
「だって、判らないんだもん」
ルコが困ったような顔をした。
そんなおしゃべりをしているうちに参拝の列に入り中々進まなくなってきていた。
「まだ、先は長いな。大丈夫か、海? 慣れない着物で」
「平気だよ。おば様の着付けは全然苦しくないもん」
「そうか、それなら良いんだ」
海は嬉しそうに隆羅の手をつかんでいた。
「ねぇ、パパ。そのマフラーはどうしたの?」
「海から貰ったんだが、誕生日プレゼントにと」
「そうなんだ、パパの誕生日って明日だったっけ」
「そうだ。ルコからのプレゼントは期待していないからな。プレゼントの代わりに頑張って成績を上げてくれ」
「ブゥー、パパの馬鹿。そう言えば海? パパからのクリスマス&誕生日プレゼントってなんだったの?」
ルコが頬を膨らませて隆羅を睨んでから海の方を見て聞いてきた。
「えへへ、これ」
ルコの目の前に海が左の拳を突き出す。
薬指のリングが晴天の青空の下で光った。
「指輪? それも何で左手の薬指に?」
「だって世界で1番大好きな人からもらった指輪じゃんね」
「いいなぁ。海ばっかり」
「ルコにも、ちゃんとプレゼント渡したはずだけどな」
「そうでした。はいはいゴメンね、茉弥」
慣れない人ごみのせいか茉弥が珍しく愚図り始めた。
「たーた、たーた! やー、やー!」
「もう、何が言いたいの? 茉弥」
「しょうがないなぁ。茉弥、おいで」
隆羅が茉弥の顔を見て手を出すと茉弥が笑顔になり両手を出して身を乗り出してきた。
隆羅が茉弥を抱っこをする。
「たーた、たーた。きゃっ、きゃっ」
愚図っていた茉弥が喜んではしゃぎだし、隆羅の顔を触って遊んでいる。
「ルコ、もしかして『たーた』って隆羅って言っているんじゃないの?」
「ええっ、まさか?」
「海ちゃん、いい勘してるかも。最近、茉弥は隆羅に抱っこしてもらってないし」
「うわぁ、ショック。ママよりも先に如月パパの名前をを覚えるなんて」
ルコがあまりのショックに体から魂が抜けたような顔をしていた。
「どうしたんだ、ルコ。そんな顔をして」
「茉弥が言っている言葉、隆羅って言っているんだって」
「そうなのか茉弥?」
「たーた、あー、あー」
茉弥が嬉しそうに手を叩く仕草をすると隆羅が茉弥の顔を見ながら茉弥と何かを話していた。
「どれだけ私達が隆羅に頼っているかよね」
「そうだね、もっと頑張らないとね」
「ルコ、勉強のほうも頼むぞ。ちゃんと卒業してくれよ」
「はーぃ、頑張ります」
「なぁ、タコ」
隆羅が自分は関係ない様な顔をしている育郎に振った。
「ああ、そうだな。なんだか肩身が狭いなぁ、サギなんで自分に振るかな」
育郎が気まずそうな顔をして隆羅を見た。
「育パパも、もう少しお家に居てね。仕事ばっかりじゃなくて」
「そ、そうだな。このままじゃ海ちゃんにも悪いしな」
「私は、皆が居てくれるから幸せななんだけどなぁ」
「さぁ、そろそろ順番だ」
「茉弥、ママにおいで」
ルコが隆羅から茉弥を受け取りスリングに入れて抱っこして、5人並んで参拝する。
拝殿に向かって右から隆羅、海、ルコ、育郎、沙羅と並んでいる。
ルコがお祈りを済ませて隆羅と海の方を見ると手を合わせて参拝している隆羅の左手にも指輪が光っていた。
「これで今年もスタートだな。皆で飯でも食いに行くか」
隆羅がそう言って歩き出すとルコ達も隆羅の後に続いて歩き出した。
人の流れに合わせて拝殿から脇に移動し始める。
「パパ、それより。その左手の指輪は?」
「海とペアリングだが、いけないか?」
「ルコは今頃気付いたの? 駄目ねぇ」
「だって、ママ」
「ルコ、あのね。実は」
海がルコの耳元で何かを囁いた。
「プ、プロポー……」
「駄目! 誰かに聞かれたら大変でしょ」
海が慌ててルコの口を押さえる。
「でも、本当に良かったわ。海ちゃんで、海ちゃんじゃなければ今頃隆羅はここに居ないものね」
「でもパパ、何で海なの? 最初は溺れかけたのを助けただけでしょ」
「どうしてなのか私も知りたいなぁ。隆羅」
隆羅が笑みを浮かべて何かを少し考えるように海に話しかけた。
「海、大好きな綿菓子食べるか?」
「うん。あれ? なんで私が綿菓子大好きなの隆羅が知っているの? それにここの神社、なんだか子どもの時に来た事があるような感じがするんだけど」
「食べ物を買って少しここの奥で休まないか、静かな良い所があるんだ」
「良いわよ、そうしましょう。たまには露店も良いかもね」
「そうだな、サギが言うなら」
各々食べたい物を買い、海は隆羅に綿菓子を買ってもらって参道から少し外れた神社の裏手に行く。
そこは見晴らしが良く、そして木々に囲まれて北風が吹き込まない場所だった。
そしてそこには楠の大木が1本立っていた。
「へぇ、こんな静かな場所があるんだね。ママ」
「そうね、初めて来たわ」
沙羅達が楠の大木を見上げていた。
「ここって……」
海が楠の大木を見て何かを思い出した。
「海、どうしたの?」
「私、子どもの頃ここに来た事があるの」
「ええっ、本当なの?」
「うん、この大きな木憶えている。今日みたいに家族で初詣に来て私が迷子になったの」
海が少しずつ子どもの頃の事を思い出しながらしゃべりだした。
楠の大木の下に若い男が木の根元にもたれて座り込んでいた。
幼い頃の海が男に近づいていく。
何故だか判らないが怖くは無かった、ただ寂しそうな男の目が印象的だった。
「お兄ちゃん、どうしたの? お腹が減ったの? これあげる」
女の子が笑顔で綿菓子を差し出す。
「ありがとう」
少しだけ笑顔になりその男は礼を言って綿菓子を食べ始めた。
「なんで、お兄ちゃんはそんな悲しい顔をしているの?」
「なんでかなぁ。みんな居なくなっちゃったからかなぁ」
「1人ぼっちなの? じゃ、海が一緒にいてあげるね」
自分の事を海と言う女の子が男の横に座って男の顔を見上げて微笑んだ。
「ありがとう。海ちゃんって言うのか、1人じゃないよね」
「うん。海ね、迷子になっちゃってね……」
海が涙目になりポロポロと涙を流し始めた。
「じゃ、お兄ちゃんが綿菓子のお礼に一緒にパパとママを探してあげよう」
「本当に、ありがとう。お兄ちゃん」
立ち上がり手を繋いで参道の方へ2人で歩き出した。
迷子センターの近くで男が海に聞いた。
「海ちゃんは、綿菓子好きなの」
「うん、海。わたあめ大好き」
「そうか、じゃこれ」
「ええ、良いの嬉しいなぁ。ありがとう」
男が綿菓子を買って海に渡すと海が嬉しそうに小さな手で受け取った。
迷子センターに行くと海の両親と思われる男女が心配そうな顔で誰かを探していた。
「それでね、私両親に向かって走り出して。振り向いてこう言ったの『お兄ちゃんの名前は?』って。そうしたら……」「海、どうしたの?」
海の目から大粒の涙がこぼれていた。
海の頭の中にはお兄ちゃんが口だけを動かして名前を告げている場面が鮮明に浮かんでいた。
「今、はっきり思い出した。その時、お兄ちゃんの口が『た・か・ら』って動いたの。隆羅なんでしょ、あのお兄ちゃんは? ねぇ隆羅」
隆羅の胸に海が顔を埋めると海の肩が震えていた。
隆羅が海を両手で優しく包み込む。
「パパ、本当にパパだったの?」
「ああ、そうだ。仁を失ってしまいタコも表に追いやって1人で裏の仕事を始めて、何もかもが嫌になって自暴自棄になっていた。そんな時に、あの女の子の笑顔に救われたんだ。そして自分を取り戻す為に家を飛び出し石垣島にたどり着いた。あの女の子に出逢わなければ俺はいつまでも裏路地から抜け出せなかった。そして路地裏に戻ろうとして、またその女の子に助けられたんだ」
「いつから、海がその女の子だって気付いたの? パパ」
「川で溺れかけた海を助けた後かな。部屋で会話をしている時に不安と安心が入り混じっている海の顔を見た時に確信したよ。俺をどん底から救い上げてくれた、あの女の子だって。その時に何があっても守り抜くって決めたんだ」
「そんな事があったのね。あの時、それで私達の目の前から姿を消したのね」
「やれやれだな。大変だったんだぞ、サギがいきなり姿を消すから。まぁ、もう済んだ事だし。海ちゃんとはそんな前から繋がっていたんだな。運命なのかもな」
「凄いね、ママ。育パパ」
「そうだな。サギ、そろそろ帰らないと凄く混むぞ帰り道」
「そうしよう。さぁ、帰ろう。海」
「うん」
「ほら、涙を拭いて」
「ありがとう、隆羅。大好きだよ」
「こんな所でいちゃついたら罰が当たるわよ。2人とも」




