表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/41

第6章 ― 星の記憶  第3話「監視者の審判」

 白銀の空間。


 アリーナの天井は消え、星空が広がっていた。




 ――《星律の監視者》

 攻撃力7

 効果:統合カードを優先的に攻撃する




 無機質な声が響く。




『統合は、均衡を崩す』




 次の瞬間、光の槍が降り注ぐ。




「来るぞ!」




 ハルは《星核形態・序》を前に出す。




 ――攻撃力5。




 激突。




 衝撃波がアリーナを揺らす。




 序の光が削られる。




「押し負ける……!」


 カイトが叫ぶ。




 監視者は感情がない。


 ただ“星の法則”として存在している。




『未完成。排除対象』




 第二撃。




 星核形態・序がひび割れる。




 ゴウエンが吠える。


「統合は破壊ではない!」




 炎を重ねる。




 リーフが風を重ねる。




 レイが闇を添える。




 だが監視者の攻撃は止まらない。




 ハルの脳裏に、あの夢がよみがえる。




『再統合せよ』




 均衡のための分離。


 だが今は、均衡が崩れている。




 ハルは気づく。




「監視者は、暴走を止める存在だ」




 レイが目を細める。


「つまり?」




「俺たちが暴走していないと証明すればいい」




 ハルはカードを重ねる。




 《共鳴の証》

 《星核の欠片》




 さらに、仲間たちの属性を“競わせない”。




「ぶつけるな。繋げ」




 炎は燃やすためでなく、灯すために。


 風は裂くためでなく、運ぶために。


 闇は覆うためでなく、守るために。




 星核形態・序が静かに輝く。




 ひびが消える。




 攻撃力が変動する。




 5 → 6 → 7。




 監視者と同値。




 監視者が止まる。




『……安定』




 しかし、その瞬間。




 空間の奥に、見えない“歪み”が走る。




 星核形態・序の中心――空洞が、黒でも白でもない色に染まる。




「何だ……?」




 リーフが息を呑む。




「これは……属性ではない」




 監視者が初めて揺らぐ。




『未記録』




 ハルの胸が熱くなる。




 それは炎でも光でもない。




 “意志”。




 誰かと繋がろうとする心。




 属性に属さない力。




 空洞が満たされる。




 ――《星核形態・兆》

 攻撃力8

 効果:属性に依存しない攻撃を行う




 監視者の槍が触れた瞬間、弾かれる。




『……観測完了』




 監視者はゆっくりと光に還っていく。




『第七の可能性、確認』




 静寂。




 星空が元に戻る。




 ハルは息を吐く。




「第七……?」




 レイが低く呟く。


「属性に属さない力」




 ゴウエンが頷く。


「心か」




 リーフが静かに言う。




「“意志”は、星が最初に持っていたもの」




 ハルはカードを見つめる。




 星核形態・兆。




 まだ未完成。




 だが確実に進化している。




「均衡を壊すんじゃない」




「俺たちが、新しい均衡になる」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ