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第6章 ― 星の記憶  第2話「核の夢」

 その夜、ハルは夢を見た。


 暗闇ではない。


 光でもない。


 無数の星が漂う、静かな空間。




 中央に、巨大な“核”が浮かんでいる。




 ひび割れた球体。


 そこから、炎、風、水、雷、闇、光が流れ出している。




『我は、分かたれた』




 声が響く。




『均衡を保つために』




 ハルが近づこうとした瞬間――




 黒い影ではない、銀色の波が核を覆う。




『再統合せよ』




 核が強く光り、ハルは目を覚ました。




 翌朝。


 アリーナに集まる仲間たち。




「……星核は、自分から分かれたらしい」


 ハルが夢の内容を話す。




 レイが腕を組む。


「均衡のために分離したのに、なぜ今、統合を望む?」




 リーフが静かに答える。


「均衡が崩れ始めているから」




 その瞬間。


 アリーナ中央に、六つの光柱が立ち上がる。




 ――《炎核片》

 ――《風核片》

 ――《水核片》

 ――《雷核片》

 ――《闇核片》

 ――《光核片》




 それぞれ攻撃力2。


 だが互いに干渉し、力を増幅している。




「暴走してる……!」




 核片同士が衝突する。


 属性が反発。




 炎が風を焼き、雷が水を裂き、闇が光を侵す。




 ゴウエンが苦しむ。


「これは……原初の争い」




 ハルは叫ぶ。


「止めるぞ!」




 だが単体攻撃では、逆に力を増幅させる。




 レイが気づく。


「戦うんじゃない。繋ぐんだ」




 ハルは《星核の欠片》を掲げる。




「共鳴の証、発動!」




 六つの核片を“敵”ではなく、“素材”として扱う。




 属性がぶつかるのではなく、重なる。




 炎と水が蒸気に。


 風と雷が嵐に。


 闇と光が薄明に。




 アリーナが白銀に染まる。




 ――《星核形態・序》

 攻撃力5

 効果:属性衝突を無効化する




 未完成の統合体。




 暴走が止まる。




 六つの核片が、穏やかに回転する。




 だがその中心に、空洞がある。




「まだ足りない……」


 カイトが呟く。




 リーフが目を閉じる。


「“心”がない」




 レイがハルを見る。




「統合は力だけじゃない。意志が要る」




 核片が再び震える。




 空に、あの銀色の波が走る。




『不完全』




 空間が歪む。




 新たな存在が姿を現す。




 ――《星律の監視者》

 攻撃力7

 効果:統合カードを優先的に攻撃する




「星そのものの番人……!」




 監視者の視線が、星核形態・序を捉える。




「試されてる……」




 ハルは拳を握る。




「なら、証明する」




 炎が灯る。


 風が舞う。


 闇が揺れる。




 未完成の星核形態が、わずかに輝きを増す。



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