拳神と討伐隊 5
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「 「 「 え ? 」 ? 」 ? 」
周囲の男達が声を漏らした。
「や PKを見た というのか?」
驚愕の表情で男が尋ねて来た。
「はい」
私は頷いた。
「見た、というか襲われましたよ」
正直に答える。
大金を受け取った手前、可能な範囲で情報は提供してやりたい。
「 「 「 「 ええぇ !?」 」 」 」
再び周囲から声が上がった。
「・・よく、無事でいられたもんだな。 で、幾ら盗られた?」
訝し気な表情で尋ねられた。
「奴らは独りでいるプレイヤーばかりを狙って襲うと言われている」
討伐隊のリーダーが言葉を続ける。
「今まで逃げ果せた者はいないらしいが、余程大金を払ったのか?」
「いや、一銭も」
私は答えた。
・・そうか。
やはりあそこで200ルド払ったとしても放免とはならなかったのだな。
( だとしたら、話が広まればいずれ誰も金を払わなくなるのでは? )
仕様もない考えが脳裏を掠める。
通知当日にもうこうして追手が掛かる状況ではPK達に明日など無いだろうに。
「? 一銭も ・・て」
男が頸を傾げた。
「襲われた、 て言ったよな? ”遠くに見掛けた” のじゃなくて」
私の顔から足元まで上下に視線を往復させる。
「見た処 何の被害も受けていないようだが・・・」
まあ 実際被害は受けていない。
「・・! 何か高価な武器を渡した、とか?」
”閃いた”、という表情で男が言った。
私が手ぶらでいる事から思い付いたのだろう。
しかし直ぐに浮かない表情に戻った。
「・・いや、しかし服装はデフォのビギナー装備だしな・・・」
確かに。
武器だけが特上で他は全てビギナーセット、という備えは有り得ないだろう。
上級者が七人もいるのになかなか正解に辿り着く者が現れない。
・・・クイズ番組ではないのだが。
( これはそれ程 難しい問題なのだろうか? )
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