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88.ルーティン終了とルーカス社長からの伝言

「これで終わり!疲れた〜〜!!」


新聞の読み込みから始まり、要約の【コピー】、STが空になるまでの農作業という朝のルーティンを短時間でこなした俺は、全てが終わると同時に思わず叫んでしまう。

横で見ていたアマネやその他メンバーからは急な叫びのせいで、俺に困惑の視線が集まる。

変な注目を集めてると自覚した俺は、そこから逃れる様にステータスを開き今の作業の成果を確認する事にした。


=============================

ソーイチLv10(16,360/17,500)

セット中

見習い晴耕雨読Lv5(2,020/2,200)

農家Lv2(1,008/2500)

控え

司書Lv2(1782/2500)

見習い付与魔術師Lv1(0/50)

見習い司書Lv10(9000/9000)

見習い農家Lv10(9000/9000)


HP:169/169 MP:32/215 ST3/222

=============================


(おお〜、【司書】と【農家】がレベル1ずつ、【見習い晴耕雨読】が一気に4つも上がってるやん!やっぱり両方の作業で経験値稼げるんはデカすぎやな〜)


【見習い晴耕雨読】の経験値効率に改めて驚きつつも、レベルアップのペースに先程の皆からの困惑の視線の事はすっかり忘れ、ホクホク顔でステータスを閉じる。そして少し引き気味のアマネに作業終了の旨を伝えた。


「お待たせ!こっちの作業は全部終わったわ」

「お、お疲れ様です。急に叫んでましたけど、何かあったんですか?」

「驚かせたみたいでごめん。朝からぶっ通しで色々作業してたから、つい終わると同時に叫んじゃったわ」

「なるほど。すごく忙しそうにアーツ放ち続けてましたしね」

理由を説明すると、納得したのかアマネに笑顔が戻ってきた。


「急がせて申し訳ないんですが、実は納品の準備がまだみたいで・・・」

「マジか〜。じゃあ新聞の見本をノア・タイムスに持っていくから準備できたらコール入れて」

「わかりました。現地集合ですね」

「その通り!という事で行ってくるわ〜」

そう言ってアマネと別れた俺は、ノア・タイムスへと歩いていく。


(南地区は移動がキツいし、俺も転移クリスタル買うか?今ならお金足りるけど【農家】になって色々買えそうやしな〜。悩むわ)


見慣れた街並みのせいか、移動が少し億劫になった事で5万ゴールド払ってでも転移クリスタルを購入するか悩んでしまう。

ただ、度重なる転職を行なった事で、出費が確定しているので、お金をどこに使うべきかぐだぐだと悩み続ける。

だが、思考の迷路を彷徨っていても足は自然と動き、気がつけばノア・タイムスに辿り着いていた。


「おはよ〜さん。今日も見本持ってきたで〜」

「おはようソーイチ、社長から伝言を預かってるよ」

「珍しいな。ちょっと怖いんやけど」

初日以来、顔を合わす機会の無かったルーカス社長からの伝言という事で少しだけ身構えてしまう。


「ソーイチには残念なお知らせかもだけど、そこまで身構える必要はないと思うよ」

「残念ではあるんか・・・。でも気になるから伝言聞かせて」

「この度ウチの社員に【渡り人語】のスキルが生えてきてね。近日中には渡り人用の新聞を出せそうなんだ」


「おお〜。それはめでたいな!おめでとう!」

「出版担当に伝えておくよ。でもわかってると思うけど新聞が発行されたら、ソーイチの仕事が無くなっちゃうかもなんだよね」

「せやな。今はノア・タイムスの新聞代より高めに売り出してるし、俺のは売れんくなるか」


朝一で獲得できる経験値が無くなるのは、少し残念ではある。だが、MPの使い道は魔力電池で確保出来そうだし、【コピー】からの脱却には丁度良かったかもしれない。


「元々はここで発行するべき物やし、その時になったら要約販売は希望者だけにするわ」

「悪いな。だがさっきも言ったが新聞発行に使い物になるまでには、もう少しかかるからそれまではよろしく頼むな」

「それは勿論!俺もそれまでは稼がせて貰うで!」


拗れる事なく俺が納得したからかコビーはホッとした表情をする。それから少しだけ町の近況などを聞き込みした後、俺はノア・タイムスを後にした。


(今回のはクランの売上にも関わるし、コールで共有しとくか)

そう思い至った俺はクランコールに今聞いた話を記入していく。販売担当のアマネは残念そうだったが、概ねしょうがないという結論になった。

やる事を終えた俺は家に帰るか農業クランに行くか悩んでいると、クランコールに新たなメッセージが表示される。


『お待たせしました。こちらの準備が終わりましたんでこれから農業ギルドへ向かいますね』

『丁度いいタイミングやな。俺もそのまま向かうわ』

『待たせて悪かったな。最後の1品目担当のインが遅れて納品分揃わなかったんだよ』


『待たせてすいませんっした!』

『まあ初納品は終わってるし、目くじら立てる程じゃないしええよ。それより早く納品いこ』

『ありがとうございます!すぐに向かうっす!』


気を落としていたセキライが元気を取り戻したのを確認した俺は、待ち合わせ場所に向かって走り出したのだった。



tips

セキライが遅れた理由


本来は6時30分のinの予定だったのだが、所有農地の共有設定時に収穫物をクラン共有にするのを忘れていた。

その為セキライ以外が収穫物を収集ボックスから取り出すことができず、その結果、大幅にメンバーを待たせる事となったのだった。


仕事が大繁忙期に突入してしまったので、次回は少し空いて5月17日(金)午前6時に更新予定です。


ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ソーイチがどんな物語を紡いでいくのか、これからの更新を楽しみにしています。 [気になる点] 見習い晴耕雨読Lv5(2,020/2,000) ↑ ここは2,020/2,000なのでレベルア…
[一言] 転移したら途中のサブクエの発生とか減り、効率厨ムーブになるのかな まあ中だるみを避けてメインクエ(ストーリー)を進めていく流れと予想
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