表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/161

86.【アース解放部隊】と4日目終了

ーシークレットクエスト【アースの町解放】を受注しましたー


ークラン【ユーザータクティクス】はシークレットクエスト【アースの町解放】を一番目に受注しましたので、クラン称号【アース解放部隊一番隊】を獲得いたしました。

シークレットクエストでの称号獲得のため、ワールドアナウンスは行いませんー


クエスト受注と同時に俺達の脳内にシステムアナウンスが鳴り響く。


『『『やったああああ!!!』』』

『おお!クラン称号ゲットやな!』

『やったな。だが、シークレットクエスト関連は称号ゲットしてもアナウンス流れないっぽいな』

『そういう所も徹底して隠してるみたいですね〜』


新たなクラン称号を手に入れた俺達は、クランコール内だけでは飽き足らず、実際にガッツポーズ等で喜びを表すメンバーも出てきた。

フレンは、クエストを受注しただけで異様に大喜びしている俺達を見て不思議そうに尋ねる。


「えっと。急にすごく喜んでいる様子ですが一体どうされたんですか?」

「ご、ごめんなさい。クエストを受注すると同時に【アース解放部隊一番隊】ってクラン称号が手に入ったので皆で盛り上がっちゃったんです」

「まあ!称号が手に入ったんですか?」

「ええ。正直ビックリしたけど、もしかしたら女神様が復興意欲を増進させるためのご褒美とかかな?」

「なるほど。そうかもしれませんね。女神様、ありがとうございます」


そう言うと、フレンは女神様へ祈りを捧げ始めた。俺はフレンに倣い黙祷を捧げると、クランメンバー達も後に続き祈り始めた。


「お祈りに付き合って頂きありがとうございます」

「気にせんといて。俺達の推論が事実なら、女神様に対して称号のお礼は絶対にしとかなあかんからな」

「お礼は大事っすからね!」

「それでも、この世界の住民として感謝を申し上げさせて下さい」

そう言って深く頭を下げた。


「ま、まあ感謝とかはその辺にしておこう。それより無事依頼を受けられた事だし俺達はこれで失礼するよ」

「なんだかんだ、22時前ですからね〜」

「そうですね。では、【アースの町解放】についての説明会は終了いたします。今夜は遅くまでお付き合い頂きありがとうございました」

「こちらこそ、仕事終わりにありがとうございました」

「明日以降も頑張ってくださいね」

「ええ。がんばります!」

互いに別れの挨拶を交わした後、転移クリスタルを使用し、自分達の農地へと帰還した。


「ふむ。時間も遅いですし、農協の皆さんは帰ったみたいですね」

「そうみたいやな。もし居たらさっきのパーティーの続きしようと思ったのに」

「おいおい。ソーイチは現実の方で晩御飯食いそびれたんだろ?今日は早めにログアウトしたらどうだ?」

「ええ!?さっきの休憩時に食べなかったんっすか?」


「ああ。3日目はテレビ撮影とかでログアウト時間遅かったやろ?時間微妙やし飯食うのやめて仮眠とったんや」

「仮眠って、ソーイチは徹夜でのゲームはしないと思ってたんだが今日はやるのか?」

「ああ。散々睡眠時間削ってゲームするユサタク達を揶揄してた身で申し訳ないけど、MJO面白過ぎて、しばらくは廃人プレーしたくなってしまったわ」


「おお!これで本当の意味で俺達(廃人ゲーマー)の仲間入りっすね」

「まあ、一緒にプレイできるのは嬉しいが無理だけはするなよ」

「ありがとな。でも俺より無理してそうな、君らだけには言われたくないわ」

「はっはっは。確かにな!」

俺のツッコミがツボに入ったのか、大声で笑うユサタクやその仲間達。


「じゃあ宴会も無さそうやし俺は落ちるけど。その前にさっきの【メモ】配っとくわ。」

「サンキュー。残るメンバーでアース解放について駄弁りたかったし、【メモ】助かる」

「ミーティングか?じゃあ、まだ居った方がええ?」

「あくまで雑談レベルだから気にしなくていいぞ。ただ、次にインしたらクランコールのログ確認だけは忘れないでくれよ」

「オッケー。じゃあ今日もありがとうな〜」

「おやすみなさいっす」

メンバーからの見送りを背に、自分の小屋へと戻り4日目を終えたのだった。




tips

4日目夜 情報クラン【オモイカネ】での一幕


「マスター、【ユーザータクティクス】のリーダーから情報販売の協力依頼が来ました〜」

「本当ですか?ユサタクさんは言える情報は掲示板に投下するタイプのはずですけどね〜。どんな情報かは聞いてますか?」


【オモイカネ】のクランリーダーのプロスは部下からの報告を聞き、不思議そうな顔つきで詳細を尋ねる。


「なんでも、あるジョブで獲得できるスキルや称号らしいですよ」

「マジですか!?」

「ええ、マジみたいです」

「ビッグ案件過ぎでしょ!私からコールで確認します!」

プロスはすぐさまユサタクにコールを入れる。

そして農家系のジョブの可能性の大きさを把握したプロスは即座に契約を締結。返す刀で有力クランへ営業コールを送り始めた。


「MJO始まって以来のビッグチャンス!影の薄い私達の一世一代の大勝負の時間よ!!」

既にゲーム内時間23時を超えた真夜中、プロスの叫びがクランホームに鳴り響いたのであった。



次回は掲示板回。更新は5月7日(火)午前6時に更新予定です。


ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 面白いです。続きを楽しみにしてます。 [一言] あとがきの次回の更新予定今話の投稿時刻になってますよ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ