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85.解放クエストの説明④シークレットクエスト開始!

===================================

【アースの町解放】

受注者 0/1000(受注者1000人の時点でシークレットクエストはワールドクエストに変化する)


①物資の収集

A魔物素材 各上限10万個


B食料関連

野菜 各上限20万

アイテム分類【食肉】 各上限20万


C収集素材 各上限10万


Dポーション

初級HP・MP・STポーション 各上限10万

状態異常回復ポーション 各上限10万

???


②魔道具の起動の準備

魔力電池(500MP) の魔力補充 上限10万個

???


③アースの町付近の魔素濃度の低下【LOCK】(ワールドクエストへの推移後にLOCK解除)

Aノアのフィールドの魔物討伐 上限なし


Bスタンピードのからの防衛

開始日時は決まり次第、日時を冒険者ギルドなどで発表。


【報酬】クエスト貢献度により変動

上位100名に称号付与

【期限】冥の月31週目海の日(現実時間5月31日24時まで)

===================================


「多すぎるっす!」

「納品量も多いが、物資関連の記載が雑すぎないか?」

「分類だけ分けて、後はそれぞれの上限数の記載だけですもんね〜」


依頼書を見た俺達は、余りにも多い納品量と記載の雑さに愕然とする。そんな中、常に冷静なゼロは驚きを見せずにフレンに質問を投げかけた。


「確かに量は多いですが、それよりも依頼に納品の上限しか設定されていないのは何故です?」

「普通は最低限の収集数は掲載させるべきやもんな」


「ゼロさん鋭いですね。実は今回の依頼に下限の記載がないのには理由があるんですよ」

「理由ってなんですか」

「それは、解放に必要な最低限の物資は既に1箇所分の準備が出来てるからなんですよ」

「ええ!?マジで!?」


この依頼の根底から崩れるような理由を聞かされ、動揺するクランメンバー達。

それを見たフレンは、俺達にわかるように理由を話し始めた。


「皆様、何故すでに物資があるのにシークレットクエストを出してまで、物資を集めてるのか不思議そうですね」

「そりゃそうですよ。すでに物資が揃ってるんだったら、すぐにこちらへの魔素流入を始めた方が良いに決まってるでしょ?」


「ええ。石化したアースや他の町の為にも一刻も早い解放は必要でしょう。ただ、あくまで準備出来ているのは、最低限なんです」

「ああ〜。最低限ってことはイレギュラーに対応できる分は無いってことだな」

「ええ。ユサタクさんのおっしゃる通りです」


「じゃあ、今回俺らが集めるのは・・・」

「イレギュラーに対応する分と2つ目以降の町解放のためにプールするためのものですね」

「なるほど。それと依頼分を集めている間に、渡り人が成長するのも期待しているんだろ?」

「ご明察通りです」

ユサタクの推論に、フレンは肯定する。


「そういえば、この依頼って渡り人専用なん?」

「うん?ソーイチどう言うことだ?」

「いや、A〜Sランクの冒険者は間引きで向こう側に行ってるらしいけど、Bランク以下はこっちにいる訳やん。じゃあ、何人いるかは知らんけど、10万ずつの物資もすぐ集まるんちゃうかって思ってな」

「なるほど。その点はどうなんですか?」

俺の疑問に納得したユサタクは、その推測があっているのかフレンに問いかける。


「このシークレットクエストに関しては、渡り人様限定依頼ですね。」

「この依頼に関しては?じゃあ、住民の冒険者はそれ以外の依頼をしてるって事ですか?」

「ええ。彼らは魔道具の作成や初級以外のポーションの作成など、作成難易度の高いアイテムの素材や生産を行ってますね」


「ああ〜。初級ポーションしか載ってなかったのは、そう言う理由か」

「ええ。それに渡り人の皆さんは、こちらでの活動で競争をしてるとお聞きしておりますので、分けた方が勝負としてやる気がでるでしょ?」

「確かにそうだな。貢献度の上位100名の殆どがこちらの世界の先輩冒険者達ばかりだと次回以降にやる気を無くす者も多くなりそうだしな」


俺達の行動意欲まで計算に入れた依頼の出し方に、驚くと共にAIの読みの精度に少し怖くなる。そんな気持ちを隠しながらも、今まで出て来た話の数々を【メモ】でまとめていく。

その間にシークレットクエストについての質疑応答が行われる。全ての質問を答え終えたフレンは俺達に腕輪のようなものを人数分配り始めた。


「この腕輪はなんですか?」

「これは、集計用の魔道具ですね。この魔道具をつけた状態で各ギルドの納品依頼を達成しますと、その納品分だけシークレットクエストの納品量も増えていくんですよ」

「シークレット専用で納品せなあかんと思ってたけど、通常依頼分がカウントされるんやね」


「ええ。一緒にしていないとシークレットクエストの存在がバレちゃいますもん」

「そりゃそうか。でも報酬は貢献度によるってあるけど、これってなんなん?」


「これはあくまでアースの町解放のボーナス的な位置付けですね。報酬についてはお金や魔道具などを予定してます」

「良いっすね!リーダー、大体の話は済んだ事ですし依頼受けちゃいましょうよ!」


ワクワクが抑えきれないセキライが依頼受注を急かす。同じ気持ちだった俺達も目線で訴えかけると、ユサタクは一度頷いた後に参加の意思をフレンに告げた。


「そうだな。もう夜も遅い事だし、この依頼受けさせて貰おうかな」

「ありがとうございます!それでは【ユーザータクティクス】の皆様の【アースの町解放】の依頼をよろしくお願いします!」

こうして俺達は誰よりも早く、シークレットクエストを受注したのだった。


tips

シークレットクエスト

ストーリーの根幹に関わるクエストであり、他プレイヤーへの秘匿が義務付けられたクエスト。

ゲーム開始前の誓約書により、ゲーム内外問わず情報漏洩は厳禁である。(ゲーム実況時は【場所】【受注条件】【対象NPC】が揃った時点で配信区域外となり、更にアーカイブ不可設定となる)


情報漏洩の基準としては、

◯◯って内容のクエストがあるから、××を集めよう→アウト

(クエスト名や何が起こるかは言わずに)××を集めよう→セーフ

と少しだけ甘めの設定となっている。

次回は5月3日(金)午前6時に更新予定です。


ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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