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78.【見習い晴耕雨読】とチェック作業

「おめでとう!どうやら、無事に派生職に就けたみたいだな」

「ありがとう!聞いての通り【見習い晴耕雨読】やって。でも、お前の時も思ったけど【見習い】がついたせいで、名前ちょっとダサない?」

ワールドアナウンスを聞き、祝福するユサタクに、俺は感謝を述べつつ、運営のネーミングセンスに疑問を呈する。


「確かにそう思わなくもないんだが、俺たち四字熟語系が特別ダサくなってるだけじゃないか?ベータ版で発見されてた【盾騎士】とか【闇魔法騎士】とかは【見習い】がついても違和感なかったし」

「う〜ん、確かにそれなら違和感少ないな」

「とにかく、派生職の獲得ステータスは永続効果だし、種類は多い方がいいだろ。特に司書は素のステータスは最下位だし」


「あれ?派生ってそうやっけ?」

「クランメンバーに農家のプレゼンをした時に説明しただろ?メインと派生のステータスは獲得したら加算されたままだけど、サブはセットしたジョブだけだって」

「聞き覚えがあるような、無いような?」

「全く、お前ってやつは・・・」

俺の記憶力の無さに、ユサタクは呆れた様子でため息をつく。


「そ、それより早速ステータス確認するわ!」

「逃げたな。でも確認は大事だしな」

ジト目のユサタクから隠れるように、俺はステータス画面を表示させた。



===================================

NAME:ソーイチ L v:10(14,754/17,500EXP)

所属クラン:ユーザータクティクス

クラン称号:地主連合

称号:大地主

控え 名誉国民 地主 中地主

HP (体力):165/165

MP (魔法力):35/200

ST (スタミナ):23/210

STR(筋力):C DEX(器用):C

INT(知力):C DEF(頑強):D

AGI(俊敏):D LUK(幸運):D


ジョブ メイン 見習い晴耕雨読Lv1(0/50EXP)

    サブ  農家Lv1(0/1,000EXP)

控えジョブ

M:司書Lv1(541/1,000EXP)

見習い司書LvMax(9,000/9,000EXP)


S:見習い農家LvMax(9000/9000EXP)

見習い付与魔術師Lv1(0/50EXP)


メインスキル(8/11)大陸語Lv3/待機Lv3/瞑想Lv2/休憩Lv3/メモLv8/水撒きLv2/種蒔きLv2/収穫Lv2


控えスキル 古代語Lv1/エルフ語Lv1


アーツ  見習い晴耕雨読:消費MP0/ 農家:消費ST5/ メモ:消費MP0/ コピー:消費MP3/ 2枚刷り:消費MP5/ 3枚刷り:消費MP7 / 4枚刷り:消費MP9

===================================


「あれ?なんか思ってたよりステータスが上がってないというか、ST下がってる?」

「ああ、それは【見習い農家】Lv10の方が【農家】Lv1より、ステータス上昇が多いからだな。でもレベル3くらいで並ぶからそこまで気にしなくてもいいと思うぞ」


「なるほどな〜。まあ基本的に戦闘しないし、じっくりレベル上げするか」

疑問が解消された俺は、引き続き新たに手に入れたジョブ名をタッチし性能を確認していく。


【農家】

農作業時に得られる基礎経験値の上昇、農家系スキルの修得&レベルアップ条件の緩和

経験値補正:農作業系の行動1.2倍、戦闘0.8倍


【見習い晴耕雨読】

天候によって獲得経験値が変動する。

経験値補正(サブにセット時はマイナス0.2)

晴れ・曇:司書系の行動1.2倍 農作業系の行動1.5倍 戦闘0.8倍

雨・雪:司書系の行動1.5倍 農作業系の行動1.2倍 戦闘0.8倍


【見習い付与魔術師】

味方に様々な効果を付与する支援系魔術師。

経験値補正:付与魔術系の行動1.2倍、戦闘1倍


「確認したけど、晴耕雨読の効果はおもろいな」

「ほう、どんなのだ?」

「天候によって司書系と農業系の獲得経験値が変わるんや。と言ってもサービス開始からずっと晴れやけどな」


「たしかに面白そうだな。天候はいずれ変わるだろうし、ノアタイムスの天気予報が活躍する日も近いんじゃないか?」

「ああ、天気予報載ってたな!」

「要約してるお前が忘れるなよ・・・」


ユサタクのツッコミに対し後頭部を掻いて誤魔化そうとする。

そんな時、俺達にクランコールが送られてきた。


『おめでとうございます。無事転職できたみたいですね!』

『おめでとうっす!』

『ありがとう!みんなの協力のおかげで中級&派生職に転職できたわ』

みんなからの祝福にこちらもお礼を返す。


『っと、それより冒険者ギルドに事情を伝えたんですけど、今は閉門前の帰宅ラッシュでしばらくお話聞くのは無理らしいっす』

『ああ〜。そりゃそうなるか。じゃあ町解放については明日になるん?』


『いえ、閉館後の30分後くらいにギルドに転移して欲しいそうです』

『なるほど。無駄足を踏ませてしまい申し訳ないが、農地へ全員集合でよろしく頼む。それと閉館までの待ち時間を利用して、紹介したいプレイヤークランがあるから、その準備も頼む』

『了解です』

そう言って俺達はコールを打ち切る。


「賑やかだったのが急に静かになっていましたが、何か起きましたか?」

「ソーイチの転職で、冒険者ギルドが提示した復興支援の参加条件を達成したので、これから話を聞きに行こうと思ってたのですが、閉門前の混雑でしばらく無理との返事がありまして」

「まあ、そうなんですね」


「ただ、ギルド閉館後に時間を作ってくれたみたいなので、時間まで農地に集まろうってクランメンバーに通知してました」

「なるほど。閉館まで2時間弱はありますもんね」


「それで相談なんやけど、教会って何時まで空いてます?そろそろクランメンバー農地の収穫出来るようになってそうやし、聖水交換も兼ねて紹介したいんやけど」

俺の言葉を聞いて、ユサタクは慌てた様子でコールを送ってくる。


『おい、さっきのコールで紹介したいクランがあるって話聞いてなかったのか?』

『いや2時間もあるんやし、その内の15分くらいはええやん。メンバーによっては混職の証貰える人もいるかもやし』

『う〜ん、確かにそうか。じゃあ紹介前に教会に挨拶に行くか』


説得の甲斐もあり、ユサタクの説得に成功する。

一方裏の会話を知る由もないクリスは、俺の質問に対しての返答と感謝を伝えてきた。


「お気遣いありがとうございます。こちらは22時までは開いてますので、その間でしたら大丈夫ですよ」

「りょーかい。じゃあ、教会への野菜提供の為にも、一旦農地に戻るわ」

「はい。お二方ともいってらっしゃいませ」

クリスと挨拶を交わした後、俺達はユサタクの転移クリスタルを使い農地へと戻っていった。


tips

ステータス比較(【見習い農家】Lv10と【農家】Lv1)

基礎値+レベルアップ分


【見習い農家】Lv10

HP ・ST 5+27=32

MP 0+0=0

STR・DEX 5+18=23

その他 3+9=12


【農家】Lv1

HP 20

MP 5

ST 25

STR・DEX 18

その他 8



次回は4月19日(金)午前6時に更新予定です。


ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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