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45.資料作成と告知準備

冒険者ギルドに到着した俺は依頼の件について尋ねる。

「こんにちは、さっき言ってた依頼受けに来たんやけど、どの部屋に行ったらええの?」


「こんにちは、ソーイチさん、早速ご案内致します」

そう言って歩き出したフレンの後をついて行くと案内されたのは先程クランについて説明を受けた部屋だった。


「そろそろ他の渡り人もクラン設立すると思うんやけど、ここ使ってええの?」

「ええ、翻訳された資料が無いので他の部屋でも代用出来ますし、それに500枚の資料をもって移動するのも効率悪いですからね」


「なるほど」

「そんな事より、今回は私フレンが監督担当するのでよろしくお願いしますね」


「よろしく。受付の仕事は大丈夫なん?」

「冒険者ギルドでは渡り人様の言語を判断出来るのが私だけなんですよ。だから、ソーイチさんの翻訳が合ってるかの確認込みでこっちに回されたんです」


「ああ〜、俺が好き勝手書いたら問題やもんね」

「ご理解して頂きありがとうございます。では、こちらが資料のサンプルと【コピー】用の紙です。依頼では500枚ですが、もしオーバーした時は10枚単位で追加報酬差し上げますね」


「おお!太っ腹やな」

「いえいえ、これから渡り人様のクランも増えますので500枚でも足りないくらいですからね」


「最大で3万人やもんな〜」

「そうなんです。だから500枚も間に合わせって感じなんですよね」


「じゃあ、資料作成も明日から特別依頼に並ぶん?」

「そこはギルド閉館後に行う会議次第ですね。監督出来るのが受付嬢の私だけなんでシフトの調整が必要になりますし」


「そっか〜、もし依頼出すんやったら声かけて」

「その時はよろしくお願いします」


「じゃあ、長話はこれくらいにして早速始めるかな」

そう言ってサンプルの内容を紙に写していく。

(依頼内容が翻訳ってあるけど、スキルのお陰で最初からこっちの言語で読めるしな。大陸語の時みたいに線なぞるよりよっぽど楽やわ)


文章の量は多いが、普段よりも簡単な作業の為10分程で全てを書き写しする事が出来た。

「とりあえずコピー元は完成したから、間違いが無いか確認お願い」

「ありがとうございます。それでは内容の確認しますので少々お待ちください」


フレンに紙を手渡した俺は、この後の流れをシミュレートしていく。

(フレンから合格もらえたら、早速ジュースを飲んで始めるかな・・・、ってよく考えたら今の【メモ】のレベルが4でジュースの補正が基礎経験値の10%アップだから、キャラが4.4EXPで司書が6.4EXP、朝の検証で端数は四捨五入って判明してるから人参ジュース飲んでも意味ないやん!?)


いきなり予定が狂い狼狽する。

「ソーイチさん、急にオロオロしてますが何かありましたか?」

「いや、折角の大仕事やから経験値が上がるアイテム使おうと思ったんやけど、【メモ】Lv4やと意味ないみたいでな」


「あらら、因みに【メモ】Lv4〜5へは300枚のコピーが必要ですがこれまで何枚作成されたか覚えてます?」

「昨日の依頼書作成の後半のラストと新聞、今日依頼分合わせて・・・280枚は超えてるかな?」


「じゃあ、すぐですね!その次の必要枚数も400枚なので依頼中にLv6まで行けちゃいますよ!」

「マジか!やる気出てきたわ」」

思わぬ朗報にどん底まで落ちかけていたテンションが頂点まで上がってくる。


(懸念事項もなくなったし、始まったらステータス確認してからジュース飲むか)

考えが纏まったタイミングで、


「お待たせしました。しっかり翻訳出来てましたので、これより残り499枚のコピーをお願いします」

チェック終了した旨が告げられた。


「待ってました!」

そう返事をしつつ、一部のステータスを確認する。

=====================================================

ソーイチLv6(3,648/5,000)  MP:72/121

見習い司書Lv6(2,670/3,500)

見習い農家Lv5(1,830/2,200)

=====================================================


(これなら、ジュース飲んでもMP溢れへんな。早いとこ飲んで始めよか)

ステータス確認後、人参ジュースを飲み干し早速【2枚刷り】のアーツを繰り出していく。


開始から、6回目で【メモ】のスキルレベル上昇のアナウンスが流れ、喜びつつ作業を続ける。

その後MPが尽きた俺は、用意されていた【初心者MPポーション】を飲みながら、ひたすら【コピー】を続ける。合間に【見習い司書】のレベルアップもしたが、15本目のポーション飲み干したタイミングでついにお腹に限界がきた。


「あかん、お腹タプタプで、しばらくは飲まれへん!」

「流石に一気は無理でしたか」


「そやな。とりあえずお腹落ち着くまで休憩するわ」

「では、私は集計してますので御用があればお声掛けください」


「あ、じゃあ先に質問したい事があるんやけど大丈夫?」

「はい、なんでしょう?」


「今度実装するっていってた、賞金首制度についてなんやけど詳細決まった?」

「いきなりですね」


「いや、その時俺も告知するって言ったけど、それが今日の夜に早まってな。わかってる範囲で聞いときたいんよ」

「そうでしたか。一応開始の目印は決まりました」


「おお!それだけ分かれば十分や。で、目印何にしたん?」

「コボルト人形ですね。この依頼が終わったらご覧になりますか?」


「というか1日だけレンタル無理?現物あった方が説明しやすいし」

「確かにそうですね。何体もあるので1体お貸しします」


「ありがとう!明日には返すわ」

「ええ、告知頑張って下さいね」

「おう、任せとき!」


(これで最低限の告知は出来るしユサタクに報告するか)

そう考えた俺はユサタクに出演オーケーのコールを送った。


tips

見習いポーション系のクールタイム+α

見習いポーションのクールタイムは30秒と短めになっている。ただ1本100mlなので飲み過ぎるとお腹が膨れ、続けて飲むのに忌避感を感じる様に設定されている。(無理出来なくもないけど・・・)


ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] >見習いポーション系のクールタイム+α >続けて飲むのに忌避感を感じる様に設定されている。 >(無理出来なくも無いけど・・・) ロ ッ パ ー ♪ *\(^o^)/*
[一言] 飲み過ぎた状態で激しい戦闘するとキラキラが出そうw 運営がふざけてそういうエフェクトつくってたりして
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