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37.3日目開始と新機能解放

ログアウトをした俺はストレッチをしながら1日を振り返る。


(今日は激動の1日やったな。目標やった司書ギルド入れたし、良い称号もゲット出来たしテレビ出演まで決まった。ただログアウト直前のアナウンスラッシュはやばいな。リスクは確かにあるけどそれを踏み抜ける状況と判断して結果賭けに勝ったって事やもんな)


2日目にして夜間狩りを成功させたアーサーPTに対し、驚きと称賛を覚える。

(今の所、PPの取得数は俺がトップやけど、向こうにはまだ最速での転職や上級職取得もあるよな。変な時間に全滅せん限りは抜かされるまであるな)


このゲームは「初めて」に重きを置くゲームなので、序盤は特に連鎖的にPP獲得の機会が増える。そのチャンスを掴んだアーサー含めた【円卓の騎士】がチームとして独走する未来が見えてしまう。


(まあ、この事態が起きるのは仕方ない。俺に出来るのは今のジョブの最速上限を取る事と、うちのチーム全体で所有農地を増やして、ノアの食糧事情改善と次の町への足がかりを手に入れる事やな)

自分達のやるべき事を見据えた俺はストレッチを終わらせて再ログイン時間まで休憩をする。


(さて、今が15時やからおやつタイムと洒落込むとしますか。今俺は焦ってるし、あったかいお茶とどら焼きの和菓子コンビの力でリラックスさせるか)

お湯を沸かしつつ、買い溜めしたおやつの山からどら焼きを選び小皿に乗せる。緑茶ティーバッグの入った急須にお湯を投入し、抽出されるまでの間に、今度出演する番組を改めてチェックする。


(今からリアル時間で8時間後くらいにこの番組に出演するんか。向こうでは2日以上あるから心の準備はバッチリ出来るけど緊張するな〜。俺の放送がいつになるかまだ決まってないし1週間分の録画だけしとくかな?)


そう考えてMJO最新情報局の通常回や特番の全てを予約し後はおやつを食べつつ本日の出来事や思い付きをネタ帳に書いたりして3日目のログインまで時間を潰した。


(さて、次は晩御飯の時間やし長めにログアウト時間取りたいな〜。カレー温めるだけやけど早食い即ゲームは体に悪そうやし)

ログイン前にもうログアウト後の事を考える自分を少し可笑しく思いながらMJOの世界へ再び訪れた。


(予定通り朝の5時にイン出来たな。6時半まで畑仕事はないから新聞から行くか)

すでに届いている本日分のノアタイムスを手に取り、読み込みと要約作業を行なっていく。


(一面は物資不足の件についての各ギルドの見解とプレイヤーとのトラブルについてか。賞金首の件も少し匂わせてるな。)

両方とも知ってる情報ではあったが住民達の意見や考えを読み解く事が出来るのが参考になる。そう思いつつ、30分で作業を終わらせた俺は【2枚刷り】とポーション5本を駆使して見本含めた101枚の要約新聞を完成させた。


(レベル上がらんかったか。まあ、別の作業してるうちに上がるか)

そう考えていると、いつの間にかユサタクとモチョが側に立っていた。


「「おはよう(ございます)、ソーイチ(さん)」」

「おはよーさん」

気づいた俺に対して声を揃えて挨拶する2人に俺も返す。


「そや、俺畑仕事とかあるからユサタクこれ持ってって」

作り立てほやほやの要約新聞をユサタクに渡す。

「おう。ただ明日の分のポーション渡すの夜になるがいいか?」

「ええよ、それくらい」


「私からもお二人にどうぞ」

「これは昨日のポトフ?」


「はい、後1食分ずつ残ってたので。経験値アップとかの検証にどうぞ」

「おお、それは凄い助かるわ。ありがとう」


「俺もアーサーに追い付く為にもありがたく頂くよ」

「いえいえ、これくらいしか出来ませんから」


「出来ることが十分デカいから問題ないやろ」

モチョを褒め称えているとそろそろギルドの開館時間が迫ってきたので歩き始める。


「俺はまずノアタイムスに提出してくるからここでお別れやな」

「そうか、それじゃあクラン作成できるようになったら連絡するからよろしくな」

「おう」

「では、ソーイチさんまた夜に〜」


2人と別れた俺は宣言通りノアタイムスに行きサンプルを提出し、新しく紙を200枚購入する。

その後種を購入する為農業ギルドに行きアレンに声をかける。


「おはようございます。ソーイチさん」

「おはようさん、報告もあるけどまず買い物させて」

そう言って俺はジャガイモとカブの種を20粒ずつ、大豆の種とスタミナ草の種を10粒ずつ購入した。


(またまた残金が340と貧相に・・・)

素寒貧な自分を嘆きつつ、【地主】の獲得を報告する。


「あら、そういえばソーイチさんの所持農地が10地区目でしたね。おめでとうございます」

「ありがとう。ただこれって自分の農地での消費ST1減る以外に効果とかあるん?」


「称号自体にはそれ以外の効果はないですね」

「そっか〜」


「でも、ご安心ください。【地主】を取得された方に解放されるものがあります」

「それは?」

「フレンドや所属クラン・同盟クランの方々が【地主】取得者の農地を種蒔きから収穫までの作業可能になる【小作人制度】です!」

「マジで!?」

それはある意味一番欲しい機能の解放であった。


tips

【円卓の騎士】のジョブ一覧メイン/サブ

アーサー:見習い騎士/見習い剣士

マーリン:見習い魔術師/見習い僧侶

ランスロット:見習い騎士/見習い弓士

ガウェイン:見習い騎士/見習い長剣士

パーシバル:見習い騎士/見習い槍士

モードレッド:見習い騎士/見習い盾士


ちなみにマーリン以外はサブジョブを剣士か長剣士にしたかったがPP獲得の為にも、厳正な審査(じゃんけん)の結果こうなった。



ブックマークや評価していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 小作人!テイムした魔物が農作業を手伝ってくれたりもありかな? え?そゆことではない? じゃー、掲示板で嘆いてた農民達を傘下につけるとか? え?それもちゃう? ん……現地NPCを雇う? (ヤバ…
[良い点] おおっ! 小作人とは素晴らしい。 やがては大地主ルートへ?
[良い点] 今回【円卓の騎士】見ただけでワロタ...血気盛んだなーって [気になる点] おお!! ここでユサタクのチームにチャンスが!? [一言] 頑張って作者のモトマルさん!!
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