246.鳴り続ける報せとクランコール
【待ちぼうけマスター】の称号獲得により、ワールドアナウンスを轟かせた後、フレンド達からのコールに適当に返事をしながら次の行動を考えていた。
(まだ昼やし、今日中に【休憩】も上がるのは確定と考えて良さそうかな?とりあえず予定通り、追加の本を借りに行く&休憩中に回復した分を処理しとくか)
大まかな計画を練った俺は、司書ギルドへ転移した。
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(ははは、シーラ驚いてたな。普段の俺なら5冊も本借りたら数日は借りっぱなしやのに、当日に読破して追加借りに来たんやもん)
以前、【司書】のレベルを【コピー】だけで上げていた事を嘆いていた彼女だったが、今日のハイスピードな読書っぷりにビックリ仰天。俺はその時の顔を思い出し、少し笑ってしまう。
(さて本は用意出来た。2時間くらいで読み終わりそうやし、その間に上がってくれると予定立てやすくなるんやけどなぁ)
そう考えながら読書を再開。そして2冊目を読み始めたタイミングで、待望の知らせが訪れる。
ースキル【休憩】のレベルが上限に達しましたー
ー称号【休憩マイスター】を取得しました。報酬としてSTが10ポイント上昇します。また、この称号はプレイヤーでは初めての獲得になりますが、称号名は公表しますか?ー
(キタキタキタ!ついに3つ目クリア。とりあえず、いいえ選んで……!!!)
手に持っていた本をサイドテーブルに置いた後、慣れた手つきで【公表しない】をタッチ。すると、ワールドアナウンスが鳴り響く前に追加のシステムアナウンスが流れる。
ー称号【無の心】【待ちぼうけマスター】【休憩マイスター】の3種類の称号を取得しました。これにより統合称号【明鏡止水に至る者】を取得しました。報酬としてMPとSTが15ポイントずつ上昇します。また、この称号はプレイヤーでは初めての獲得になりますが、称号名は公表しますか?ー
(統合称号!これが噂のやつか!ご褒美もデカいしウマウマ過ぎ!)
追加の新要素にテンションが天元突破しながらも、こちらも【公表しない】をタッチ。
《ソーイチ様がプレイヤーで初めて称号【◯◯◯◯◯◯◯】を獲得いたしました》
《ソーイチ様がプレイヤーで初めて統合称号【◯◯◯◯◯◯◯◯】を獲得いたしました》
《ソーイチ様がプレイヤーで初めて統合称号を獲得いたしました》
その結果、一度に3度のワールドアナウンスが鳴り響いた。
(うっしゃ!【待機】含めて4つ目のPPゲット!はぁ〜、無理してゲームした甲斐があるってもんや。……うん、コール音が鳴り止まんし、一旦クランコールで説明するか)
達成感から全力でガッツポーズを一発かまし、ここまでの道のりに浸っていたのだが、無粋なコールが今まで以上に鳴り続ける。
俺は一瞬イラッとしたが、喜びを押し付ける対象が出来たと思い直しクランコールを開いた。
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ソーイチ:待たせたな!【待機】カンストから始まり、4度のワールドアナウンスを流した男、ソーイチの登場やで!
ユサタク:きゃー、ソーイチさんおめでとう!
セキライ:キャーっす、おめでとうっす!
ゼロ:えっ、僕もやらないとダメな流れですか?
ゼロ:って、おめでとうございます!
ソーイチ:黄色い声援かと思ったらメンズだけかい!
ソーイチ:んで、どうせならゼロもがんばれよw
ゼロ:理不尽な……。
ベイクドモチョチョ:おめでとうございます!コントは終わりました?
ソーイチ:コントて、やっぱりワザとかい!
アマネ:おめでとうございます。ソーイチさんが来る直前にリーダーが悪ふざけしようとか言い出してたんですよ。
ミコト:おめでとうです!でも準備時間が短いから、グダッちゃってますけどね。
フワフワ:おめでとです〜。ホントは一番に祝いたかったのに〜。
入って早々、男組から軽めのイタズラを食らったのだが、ゼロが恥ずかしがり尻窄みに。そんな残念な出来事は知った事かと残りのメンバーから祝福&事情説明をしてもらった。
ソーイチ:それにしても、みんな一度にコール鳴らしすぎ!感慨に耽る瞬間もないやん!
ベイクドモチョチョ:いやいや、サービス開始から結構経ってる中での、連続アナウンスと新要素発見ですよ?コール爆入れするに決まってるじゃないですか!
ゼロ:ある程度、事情を知ってる僕達ですら大興奮状態なんです。クラン外のプレイヤーからしたらもっとでしょうね?
ソーイチ:おおう。思った以上にみんな興味津々なんやな。ははっ、それ聞くと自尊心がみるみる満たされてくるな!
ユサタク:今なら天狗以上に鼻が伸びるんじゃないか?
半分おだててる部分もあるかもしれないが、如何に俺がスゴい事を成し遂げたのか熱心に語るメンバーを見て、魂に輝きが加わったかの様な気分になる。
ユサタク:さて、場も温まってきたし、そろそろ手に入れた称号名と獲得ステータス、それと効果を教えてくれないか?
ソーイチ:あれ?称号名もまだやっけ?気分的にとっくに伝えたつもりやったわ。
ベイクドモチョチョ:【公表しない】を選択したら、クランメンバーにすら隠されますからね。同じ仲間なんだし、別判定にしてくれたら良かったんですけどね。
ゼロ:このレースって個人戦もありますからね。仲間同士でもバチバチにやり合うクランだと情報は隠したくなるでしょうね。
アマネ:それにイベントの時だけクランに入る、野良プレイヤーとかも、一律で秘密の方が都合がいいかもですね。
ソーイチ:はぇ〜。ガチ勢とエンジョイ勢両方に隠す利点があるんやな。まあ、共有はクランコールに投げるだけやし、基本的にシークレットの方がええのか。
ベイクドモチョチョ:あっ、また考察タイムに入ってる!やるなら全部吐いてからお願いしますよ!
ワールドアナウンスの公表の有無でも色々と考察の余地がある。そこを面白がっていたのだが、モチョを筆頭に待ちきれない仲間達からブーイングが飛んできた。
俺は『待て』をされている犬の如く焦らされた彼らの為にも、全ての情報を流すのであった。
次回は明日か明後日の午前6時に更新予定です。
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