表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ミックスジョブオンライン〜ラノベ作家はネタ集めの為賞金付きVRMMOに不遇職で挑む  作者: モトマル
サービス開始③【初めての冒険と1日目終了】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

137/188

124.度重なる戦闘と目的地到着

「ギギィ!!」

「ゴブリンのお出ましですよ!」

「「了解!」」

魔物襲来の知らせを聞いた俺とモチョはゴブリン目掛けて小石を投げつける。ただ当てる事は出来たのだが、ゴブリンにはタンコブ1つ出来てはいない。


「ギギッ!ギギィア!」

だが痛かったのだろう。ゴブリンは汚い声を上げながら棍棒片手に俺達に向かって迫ってくる。俺は後退りし距離を保ちつつ、右手をゴブリンに向けアーツを放つ。

「【インタビュー】。成功!黒百合ちゃんお願い」

「わかりました!はぁぁ!!」

「グギャア!!」

ゴブリンへの【インタビュー】成功を伝えると、間髪を入れず黒百合の一閃。これによりゴブリンはドロップアイテムを残し黒い煙となり消えた。


「いや〜。1体相手での戦闘ですと、かなり安定してきましたね」

「せやな。護衛の2人が強いから、安心して石投げやスキル使えるわ。モチョもそう思うやろ?」


「ええ。全部ズバッと1撃ですもん。お二人ともかっこいいです!」

「えへへ。照れますな〜。っとそれより今回も同じやつでした?」

「ああ。残念ながらな」


「うーん。ベビースライムにゴブリンやブラウンボアなど最低3回は【インタビュー】してもらったのに、未だ1種類の魔物に対して同じ情報しか出ないですね」

「ゴブリンなんか8匹も倒したのにダブりしか出ないしな」

「断言するのは少し早いけど、1種類の魔物によって得られる情報も1つと考えて良さそうですね」

戦闘の度に【インタビュー】を放ち続けた結果、スキルの仕様が段々とわかってきた。それを踏まえてプロスに今後の戦闘についての改善点について尋ねる。


「どうする?これ以上同じ魔物に【インタビュー】すんのはポーションの無駄やし、アーツ使うのは1種類あたり2・3回を上限に留めとく方がええと思うけど」

「あっ、そこは気にしないでください。今回は護衛とレベル上げの手助けをすると決めたので、気にせずバンバン【インタビュー】しまくってください」


「プロスの言う通りです。この冒険で得られた情報は提供して頂けるとのことですし、私たちにもメリットありますから」

「マジか!?2人がそれで良いなら、これからも【インタビュー】ブッパで行くけど・・・」


打算込みとはいえ、決して安くないポーション支援はプロス達にとっても痛手だと思う。

俺はこの恩に報いるために何をするべきか、こっそりモチョにフレンドコールをかける。


『モチョ?内緒話があるんやけど』

『はい、なんでしょう?』

『【オモイカネ】のサポートがサービスの範囲を超えてるやろ?だからお礼も兼ねて【見習い記者】の転職方法や???の情報を優先的にお安く売ろうと思うんやけど、どう思う?」

『確かに貰いすぎですし、値引きはアリだと思います。ホームに戻ったらリーダーに値下げの旨を伝えましょう』

『せやな』


「あれ?急に静かになりましたけど、私変なこと言いました?」

「い、いや。ちょっとステータス確認してただけや。気にせんといて」

「はは。そうだったんですね」


『これ以上のコールは不審がられるから、ここでストップで』

『了解です』

コールに集中しすぎたのか少し勘繰られたが、なんとか誤魔化すことに成功する。ただ、これ以上の言い訳は難しそうだし秘密会議は切り上げて冒険に集中することにした。

その後の冒険は順調に進んでいった。魔物が単体の場合はパターン通りに、群れでの出現では黒百合のヘイトスキルにより守られながら安全に石投げと【インタビュー】のコンボを片っ端からぶちかましていく。


「いや〜。お守りされまくりの冒険とはいえ、レベルアップやばいな!畑仕事やコピー作業とは効率が全然違うわ」

「ははは。生産系はアーツ使用の経験値しか基本入らないですしね」


「戦闘経験値とアーツ経験値の両取りできる戦闘と比べたら、レベル上げの効率は劣ると言えるでしょう」

「まあ、確かにその通りか・・・。俺も外出てたらキャラやジョブのレベルも上がってたんかね?」


ネタ集めの為に自ら不遇ジョブを選択したとはいえ、この数日間、町中での作業に傾倒しフィールド探索を後回しにしていた事に対して、少し後悔の言葉が漏れる。だがそれを聞いていたモチョは意外そうな顔で反論してきた。


「いやいや。ソーイチさんの場合はあえてのフィールドに行かず、町だけでの活動を貫いたからこそのワールドアナウンス連打な訳ですし気にしないで。というか胸を張ってドヤってたら良いんですよ」

「そ、そう?モチョがそこまで言うなら、俺の低すぎるレベルを棚上げして、ドヤドヤと天狗モードでプレイするで」


「ええ。ちょっと痛いキャラですが、その方がソーイチさんらしいですよ!」

「ちょい待ち、それは俺自体が痛キャラってことにならんか?」

「ははは」

「いや、笑ってないで答えてや」

「お二人とも仲良いですね〜。って、見えましたよ!」


モチョからのフォローを受けた俺は、照れ隠しの為、敢えて大袈裟に痛キャラ扱いへの抗議をモチョへとぶつける。

だが、モチョにはお見通しだったのだろう。笑いながら俺の抗議を受け流す。そんなやり取りを微笑ましそうに眺めていたプロスだったが、何かに気づいたか他のメンバーに呼びかける。


「見えてきましたよ!本日の目的地が」

「ホンマや!苦節2時間ちょい、やっとついたな!」


「いやいや。徒歩なら隣町に行けるかどうかの時間しか掛かってないでしょ。そんな大冒険感出さないでくださいよ」

「モチョは風情がないな〜。目的地到達の達成感は距離とか関係ないねん」

「確かにそうかも。少し斜に構えすぎてました」

「まあまあ、じゃれ合いはこれくらいにして早くシンボル探し始めましょうよ!」

「せやな。待ってろよ、俺のシンボルちゃん!」


こうして無事に目的地の泉へ到着した俺達は、少しの達成感を胸に灯しながらシンボル探しを始めるのだった。

戦闘描写が苦手でどうしても端折ってしまう・・・。


次回は5月3日(土)午前6時に更新予定です。

ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ