11.ユサタクからの祝福と農業ギルドへの調査依頼
全ての回で冒険者ギルドポイントの表記をBGPからAGPに変更いたしました。
それに伴い今後出てきます戦闘職系ギルドのポイントをBGP、生産職系のギルドポイントをCGPとABCで分けれるように調整いたしました。
感想欄にてアドバイスしてくださった方には感謝させて頂くと共にご視聴の方にはご不便をかけてしまい申し訳ございませんでした。
ランクアップを終え裏口より冒険者ギルドを出るとプレイヤー達のざわめきが町中をおおっていた。
(みんなアナウンス聞いて驚いとるみたいやな〜。特定はまだされたくないし俺もびっくりした演技しながら紛れこむかな?)
裏口からとはいえバレないよう他のプレイヤーのように驚くフリをしながら次の目的地である農業ギルドへ向かって歩き出した。
そして街の大通りにたどり着いた頃ユサタクよりコールが入った。
『アナウンス聞いたぞ!最速ランクアップおめでとう!』
『ありがとさん、これもポーションがぶ飲み勧めてくれたユサタクのおかげや』
『そうか?みんな驚いてるみたいだな。俺のチームは事前に説明してたから何ともないが他の近くにいるプレイヤー達がモンスターそっちのけで崩れ落ちたりしてて面白いぞ』
『マジか。それは見てみたくなるがまだ戦闘はからっきしやし予定通り農業ギルド登録行ってくるわ』
『そうするのが賢明だな。ただ、公式掲示板でも阿鼻叫喚と同時にソーイチについて探ってるやつがおるから注意しとけよ。こっちもチームの自慢も兼ねてある程度の情報は掲示板に流して沈静化を図ってみるから』
『りょーかい。その辺は任せるわ』
『任せとけ!っと、そういえば情報料だが1万ゴールドでいいか?』
『初期ゴールドの倍やん、ええんか?まだ始まったばっかりやのにええんか?』
情報料が想定より多くなりそうで心配になり尋ねる。
『問題ない。というか本当はもっと渡したかったんだがまだ始まったばかりだからな。それに更なるお願いもあるし』
『お願いってなんや』
そう聞くと芝居がかった声で
『こほん、情報隊長に依頼する!農業ギルドにて関係者から情報収集してくるんだ!』 と気取って言った。
『だからそれはダサいて。というか農業ギルドで調査?農家系は不遇やしあまり情報集める意味ないやろ?』
ユサタクの中途半端な指揮官ロールにうんざりしながらも聞き返す。
『俺も最初はそう思ってたんだが、ソーイチ言ってただろ?プレイヤーの急激な増加がしばらく特別依頼の種じゃないかって?』
『ああ、言ってたな』
『それについてうちのチームでも考えてみたんだが、思いついたのが街全体で食料が不足するイベントが出てくるんじゃないかと思ってな』
『ありそうではあるが俺たち渡り人って満腹度ないよな?ステータスにも表示されてへんし』
『開始すぐに満腹度があるとジョブによっては詰む可能性があるからという理由で今はない。ただ、現実で3日後の9時に導入すると運営のホームページには載ってるぞ?』
『マジで?それゲーム内時間やといつになるんや?』
『ゲーム内だと24日目の午前0時だな。余裕はあるように見える。だが、それが食料不足のイベントの前の準備期間じゃないかと思うんだよ』
『なるほどな〜、確かに農家はすぐには結果が出るジョブじゃないから準備はどうしても必要になるか』
『だからこの街の食糧事情に1番詳しそうな農業ギルドがどう考えてるのだとか、逆にこっちから問題提起してもいいかもしれんな』
『まだ起きてないイベントを掘り起こすか・・・。ネタになりそうやしええで』
『助かる。それと探りの結果に作物を沢山必要な事態になりそうだったら、なるべく多くの土地が買えるよう情報料も弾んでおくから』
『土地買ってくれるとか太っ腹やな!』
『こっちとしても初期投資だと思ってくれ。情報料以外にも何か頼みはあるか?』
『う〜ん、だったら料理人系ジョブのプレイヤー紹介してくれへんか?イベント次第では必要になるし、それとは関係なく【見習い農家】としては料理人とコネ作っときたいしな』
『確かにそうだな。じゃあ、うちのチームの【見習い料理人】に情報料持たせて向かわせるからその時に自己紹介なりなんなりしてくれ』
『りょーかい。今後の付き合い考えたら農地の場所は知ってもらいたいし購入したら場所コールするわ』
『じゃあ、ソーイチの農地決まったらコールしてくれよ〜』
ユサタクとのコールを切り上げ、歩くこと数分、ついに農業ギルドに到着した。
tips
満腹度
現在は解放されていないMJOのシステム。解放時はステータス欄の上部に 『〜%』と割合形式で表示される。
回復には料理や食材系アイテムを食べるほかポーションなど一部アイテムを飲む事でも回復する。
ブックマークや評価していただきありがとうございます!!
今後とも本作をよろしくお願いします。