15話 勇者召喚
「戦っている間に、また1人増えてたな……ティールといい、立て続けに2人も、だ」
「おいおい、イースの種族見ろよ。竜だとよ。もうこれ、最強じゃないか?」
「ミミはどうやってスカウトしているんだ?……ネクロマンサーの称号までつけてるよ……」
「2人して、顔を突き合わせて何の相談ですの?」
テスリナにステータス画面を覗き込まれ、慌ててリオンはステータス画面を閉じた。
「そろそろ時間だ。ボスを倒すとしよう」
イグニートが立ち上がり、合わせるようにユリアスとリオンも立ち上がる。
ここはカストロ領最南端のC級ダンジョン。勇者パーティは3領土を回る必要がある為、ここでカストロのダンジョン攻略は終わりとなる。
ダンジョン内は浅い洞窟で、中の魔物は1日でほぼ駆逐した。ボスも簡単に討伐出来るだろう。
そう思っていたのだが……。
「イグニート!大丈夫か!?」
ボスであるオオトカゲの尻尾に、後衛のイグニートが巻き込まれてしまった。リオンは慌ててトカゲのヘイトを取り、ユリアスはイグニートに駆け寄った。
思い切り張り倒され、ゴツゴツとした岩の上を転がされたイグニートだが、しっかり鍛えあげた体躯はそう簡単に崩されはしない。
「すまない!気を散らしていた。脚を少々痛めた様だ」
少々……。骨は折れてはないようだが、裂傷が酷い。ユリアスはイグニートの腕を引き、立たせると、ボス部屋の隅へと引きずって行った。
「無理はするな。テスリナ!ヒールを頼む」
ユリアスは聖女テスリナの前に、イグニートを座らせた。イグニートが顔を顰める。しかし、テスリナは杖を持ったまま震え、部屋の隅へと体を押し付けた。
「……もう、終わりですわ……イグニート様が、こんな、血まみれに……!!」
恐怖に慄く聖女は、とてもじゃないが、使えそうにない。そういえばこの聖女、ヒールは愚か、補助魔法のひとつ、唱えるのを見た事がない。まあ、今まで必要なかったというのもあるが……。ユリアスは即座に判断した。
「……リオン!引き返そう。テスリナ、転移を!何処でもいい!」
転移魔法なら1度見ている。ユリアスはヘイトを取らない程度に、弓で支援しながら、リオンを呼んだ。しかし、聖女は首を振りながらユリアスの腕を掴んできた。危険な行為にさすがのユリアスも顔を顰めた。
「無理ですわ!先日、イースリッドまで転移したばかりでしょ!?」
「マジか……」
鼻っ面に強打を加え、のたうち回るトカゲの隙をつき、リオンが走り寄ってきた。
「出来ないのなら、何故ダンジョンに入る前にそう言わない!!」
怒りたいのも分かる。しかし今は!
「リオン、退避を!イグニートを抱えよう!」
正気に戻ったオオトカゲが、怒りにこちらの方へと首をもたげていた。攻撃の合図だ。その紅く細く長い舌が、もう逃がさないと伸ばされた。
「嫌ぁぁ――!!死にたくない!!」
テスリナが叫び、次の瞬間には……!
ドゥン!!
彼女は消えていた。ユリアスは虚空を見つめる。
「マジか……1人で転移しやがった」
リオンは敵を引き離そうと必死に攻撃を仕掛ける。
その時、イグニートが体を起こし、杖をかかげた。
「ユリアス、支えてくれ。リオン、敵の頭をこっちに向けろ!30秒後、口内に全魔力をぶつける!」
「了解!頼む!!」
リオンはトカゲの向きを変えようと、すぐに動いた。ユリアスはイグニートの肩に体を入れると、呻き声をあげるイグニートを立たせた。
リオンが体を翻し、トカゲの舌へと素早く攻撃を繰り出す。その痛みに、トカゲが大口を開けた時がチャンスだ。
そして、その時が来た!!
「燃えよ!火の塊を!!」
イグニートの棍棒の様な杖から、大きな火球が放たれた!!
ウギャャャャ――!
オオトカゲの断末魔が響いた。
もう、聖女なんて信じてられるか!
皆がそう思っているのは顔を見なくても分かる。
「大量の薬を用意させよう。高価でも構わない……転移石があればいいんだが、恐らくもう市場には出回ってないだろうな……」
ユリアスはイグニートの傷口に布を巻きながら、オオトカゲに当たり散らすリオンに苦笑した。
ダンジョンが浅くて幸いだった。
リオン達はイグニートの脚に応急処置を施し、どうにか洞窟から這い出た。しかし、待ち構えていたカストロの騎士団は、リオンらを前に、不遜な態度で暇を言い渡した。
「聖女様はモーリアン教会へと向かわれました。勇者パーティにおかれましては、レイハルト城にて待機との通達。聖女様が戻られるまで療養を、との事です。お疲れ様でした」
そう言い、馬だけを残し、騎士らは去って行った。
「ここからレイハルト領まで馬で移動しろと?何日かかると言うんだ!!ふざけるな!!」
リオンは地面を蹴った。ユリアスは鼻で笑う。
「ふっ……。父上は勝手にイースリッドに飛んだ事を、かなり怒っている様だ。しかし、さっきの騎士の態度は気に入らないな。俺は持ち上げられるのは嫌いだが、舐められるのは好きじゃない」
「ワガママな言い分だな、ユリアス。だが、今の私たちに、ヤツらを黙らせるだけの実績がない……」
脂汗をかきながらイグニートが呟き、3人はため息をついた。その時、不意に目の前の空間が歪み、虚空より薄緑色の精霊が現れた。
「じゃじゃーん!!ピア様登場!!ってどうしたの?怪我してるじゃない!!」
クルクルと元気に3人の周りを回ると、ピアはイグニートの怪我した脚を前に慄いた。
「俺のミスだ……イグニートの体調に気を付けてやるべきだった」
リオンがピアを優しく持ち上げる。イグニートは首を振る。
「いや、私が大丈夫だと言ったんだ。リオンに落ち度はない」
「まあまあ……。無事だったんだから良しとしよう!……で?ピア。どうした?」
ユリアスは苦笑すると、今日は移動を諦めたのか、野営の準備に細かい枝を集め始めた。ピアはユリアスを止める様に、その目の前に飛んで行き、ウインクをした。
「落ち込んでるあなた達にピッタリ!ミミからの贈り物があるのよ!!」
「「「贈り物?」」」
ピアが、じゃじゃーん!と両手を前に突き出す。その手に抱えあげているのは、小さな石だ。……いや、これは!!
「転移石じゃないか!!」
「一体どこでこんな物を!?」
リオンも体を乗り出す。ピアはリオンの手の中に小さな転移石を乗せると人差し指を立てて説明した。
「ライゾが刻めば転移石になるのよ!ライゾは自分の1回分の転移魔法を法石に閉じ込める事が出来るの。知らなかった?」
「ライゾ?……ライドか!転移石は、旅の竜、ライドが作っていたのか……」
「ええ、そうよ!昔はお小遣い稼ぎに、街で大量に売ってたみたいね!当時は飛べる所が少なくて、安かったみたいだけど……。今では、ライゾは世界中に門を刻んであるから、何処でも飛べる。めっちゃ重宝されてるけど、作った本人は知らないのよ!」
ピアはくすくすと笑った。
「そうか……しかし、法石は?何処で採取したんだ?」
イグニートが興味を隠せない様子で体を起こした。
「ふふっ!法石はミミがつくったのよ!」
「作った?法石をか?」
「ええ!ミミはあなた達の役に立ちたくて頑張ってるみたいね!法力の使いすぎで、フラフラしてるけど」
「ミミ……無茶を……」
「……ピア、この転移石は小さい。どのくらい飛べるか分かるか?」
リオンがチラリとイグニートを見た。治療が必要なのは分かっているが、夕闇がせまっているから魔物に出会う確率も高い。体力次第では魔物を駆逐後の、この場所で一晩過ごした方がいいだろう。それほどまでに3人は消耗していた。
「ミミの作る法石は小さいけど純度が高いの!何処へでも飛べるわ!」
ユリアスが、流石だな……と呟き、リオンの肩に手を置いた。
「なら、俺たちが行きたい場所は1つだな。リオン、どうだ?」
「ああ……。イグニートもそれでいいか?」
「無論、異論などあるはずもない。ピア、ライゾに今すぐそこにソーンを刻む様、頼んでくれ」
「了解!!」
3人は馬を放すと、互いの手を結んだ。
――転移!!
◇◇◇
ガチャ。……それは、万人を魅了する危険な賭けだ。
ここにもまた、その犠牲者が……。
「だから言ったろ?雨が降ったら出れねぇって!どのくらい経ったんだ?」
ライゾに引っ張っられ、地下迷宮からようやく這い出て来たミミは、夕闇に目を細めた。
「やったー!外だ!!採取ができる!!」
ミミは雨上がりの空気を思い切り吸い込んだ。
地下迷宮には採取するものはほとんどなかった。聖人達の闇を、イースと、魔石を食べ、大きくなったライゾとで浄化する間、ミミとアンスールとフェオとティールで、ひたすら抽出にハマった。
結果、完全な法石を作れるのはミミだけだと分かったけど、ようやく噴水の入り口が開いた時には、皆、何故かフラフラだった。
「敵は何処に隠れているやも知れません。フェオ、警戒を頼みます」
アンスールはゆらりと出てくるなり、辺りを見回す。その動きにいつものキレはない。
「外は寒いの……ミミ、ワシのローブの替えを知らんかの?」
ティール様はローブを目深に被る。それでも落窪んだ目は、迷宮に入る前より幾分かは鋭く見えた。
フェオが小さい穴に苦戦しながらも、出てきて、キレのないつっ込みをいれる。
「ティール爺!もうジジィの真似事は出来ないわよ。立派なオッサンになっちゃってるんだから……」
「マジか……やってもうた……。ぬお!!虚空からイグニートが生えて来おった!!」
イグニート!?
ミミは噴水の周りに生えていた苔から目を上げ、当たりを見回した。
「……ここは?……ミミ!!」
途端に抱きしめられた。硬い甲冑が頬に当たる。リオンだ!!ミミの心臓が跳ね上がった。
「リオン、苦しそうだぞ、優しく……ミミ、元気だったかい?」
横を見れば、ユリアスの垂れた瞳がミミを優しく見つめていた。肩に当たる両手が少し緩み、ミミはリオンを見上げた。兜の中から見える瞳は……濡れてる?
ミミがそっと兜に手をかけると、リオンは急に顔を背け、ユリアスにミミを押し付けた。
「ライゾ!?これは?」
アンスールの声に振り向けば、ライゾが胸を張っていた。
「ハッハー!!勇者召喚!俺様を褒めるがいい!」
でも、その後ろには、黒いローブ姿のティール様が、これまた黒いローブ姿のイグニートの傍らに膝まづいていた。
「ミミ!こっちじゃ!急げ!」
ミミはティール様の、いつになく緊迫した声に、ピクリ!と反応すると、モゾモゾとユリアスの腕から頭を抜き、ティール様の横に駆け付けた。
イグニートを覗き込むと、血だ!!イグニートの黒いローブの裾が、どす黒くテカってる!!ローブから覗く顔は、苦笑いを含んでるけど、めっちゃ痛そう!!
「ミミ、転移石をありがとう。折角見れた顔が曇っているのが私のせいだと思うと、心苦しい。笑ってくれ……う……」
イグニートが呻く。ティール様はイグニートの脚に巻かれた布を取り始めていた。ミミは首を振ると、そっとイグニートの脚に手を添えた。
「ヒール……」
ミミの周りに光が満ちた。
誰も何も言わなかった。でも、ヒールを終えて、ふらりとしたミミを、イグニートは優しく抱き寄せた。
「……ありがとう。ミミ」
イグニートはフェオの次にマッチョだ……。ミミはその温かさに目を開けておくのが難しくなっていた。
でも、今寝ちゃったら、次、会えるのはいつになるか分からない!
ミミはもっと皆と一緒にいたかった。3人の姿を目に焼き付けるまでは寝たくない!……でも。
ミミはその安心感をもたらす力強い鼓動に抗えず、目を閉じてしまった。
目を開ければ、ミミは移動中だった。薄暗いのは森の中だから?じきに日が昇るのか、鳥たちが楽しそうにお喋りをしてた。すぐ近くにはイグニートがいて、元気に坂道を登っている。良かった……ミミは置いて行かれなかった!!
「そうか……ここはまだファリアス領内だったのだな」
「すいません。時間を食ってしまい、今、我々を追っている戦力すら分かりません」
ミミを抱え上げて歩いているのはアンスールで、イグニートと打ち解けた様子で話していた。
「いや、謝るのはこちらの方だ。父が生きていたら、あなた達を丁重に城へと招待したものを……。追っているのは、ハガルなのだろ?父を殺ったのも、恐らくハガル。そして、指示したのはキローガで間違いない」
「キローガは野心の強い男じゃったな。お前が勇者パーティに選ばれ、焦ったんじゃろうて。しかしお前さん、ハガルを知っておるのか?」
ティール様が2人に並ぶ。黒いローブを目深に被っているけど、どう見ても老人の動きではなくなっていた。ガンガン坂道を登る様子は若々しく、話し方との違和感が半端ない。イグニートはチラッチラとティールを見ていた。
「マルス師匠の引退後に、我が国の魔法指南役として迎えられた人物だ。……ところで師匠。竜である事を隠し、散々私を能無し扱いして下さいましたね?」
師匠?
「え?ワシゃ、ティールじゃよ!マルスではない!」
「師匠……ボケたのですね……」
イグニートは残念そうにため息をついた。
「ボケとらんわ!!見ろ!肌だってこんなピチピチじゃぞ!」
ここでようやくティール様はローブを脱いだ。シルバーグレーの髪が印象的な上品なおじ様が顔を出した!
「ティール様が立派なオッサンになった!」
驚いてぴょこぴょこ動くミミを、アンスールは慌てて降ろした。
「立派なオッサン……」
ティール様は微妙な顔。
イグニートはミミを見て微笑むと、その手を取り、嬉しそうに引いた。木々の間を進めば、森が切れ、目の前が開ける。
眺めのいい高台だ!……薄暗いからよく見えないけど。
「この辺がいいだろう。すまないが、父の埋葬を手伝ってはくれないか?」
そうか……イグニートはお父さんを、自身の領土を見下ろせる場所に埋めたかったのだ。ミミは慰める様に、イグニートの手をぎゅっと握った。
皆が掘るものを探し始め、ミミは役に立ちたくて、早速アイテムボックスから大きなスコップを取り出した。
リオンがミミの前に屈んで、笑いながらスコップを受け取った。
「ミミ。もう、何処から持ってきたかは聞かない事にするよ」
リオンが眺めのいい場所に穴を掘る間、ミミは神殿から持ってきた豪華な布を取り出し、イグニートのお父さんの頭を乗せた。イグニートがそれを綺麗に包む。
後は……と、ミミは持っている中で1番綺麗な岩を思い描く。
綺麗な布に包まれたイグニートのお父さんが埋葬されると、ミミはその上に、白く平らな岩を出した。これで荒らされる事無く静かに眠れるだろうと、イグニートは喜んだ。
ティールが石に言葉を添え、ミミがお花で飾ると、皆で祈った。
朝日が登り、新しい日が始まる。
「皆、感謝する。これでようやく前に進めそうだ」
イグニートは心からの感謝を伝えると、父親に別れを告げ、自身の生まれ育った領土を見下ろした。
「このままでは終わらせぬ。リオン、ユリアス。しばらく暇をくれないか?」
リオンは首を振る。
「1人では行かせない。そうだろ?」
横でユリアスが頷いた。
「ファリアス城へは1度行ってみたかったんだ。良ければ招待してくれないか?」
友情を示す3人に、アンスールは目を細めた。
「どうしますかね……ミミ。貴方も行きたいのでは?」
ミミは頷けなかった。ミミが行けば、邪魔になる事は分かっていたからだ。カストロのお城みたいに、またミミは追い出されてしまう。そうなれば、きっとリオン達は、情報を仕入れる事を諦めてでもミミを追うだろう。
でも、下を向いたミミの肩を、フェオは抱いてくれる。
「ねえ、提案なんだけどっ!パーティは何チームかに別れて行動するって考えはどう?経験値と魔石を集めるチームとか、買い出しや情報を集めるチームとかに別れるの!そして、また合流して情報交換よ!!ライゾとミミに、転移石を沢山作ってもらえば出来るでしょっ!!」
「ぬ?」
ライゾは眉を顰めるけど、ミミは嬉しくてフェオを見上げた。
「ミミ、法石作るよ!!」
ぴょこぴょこするミミに、みんなも頷いてくれる。
「それはいいのぉ。いざとなったら、互いを召喚すればええ!!」
「ミミと何時でも会えると思えば、効率は上がるだろう」
リオン達も頷いてくれた!
「素晴らしいですね!では、今後の方針とチーム分けについて話し合いましょうか……と言いたい所ですが、皆さん、ちょっと休みませんか?夜通し歩いたので、竜族はともかく人間は流石にお疲れでしょう?」
夜通し歩いたの!?ミミは手を挙げた。
「なら、抜け道小道に行こっ!!」
「「抜け道小道!?」」
「ここはファリアス領の南の森だから、近くに村があるはずなの!えっと……」
前世の記憶を辿るミミに、ライゾが助け舟を出してくれた。
「ミミ、それはもしかして、スルトの洞窟じゃねぇか?」
ミミはウンウンと頷いた。
「聞いた事のない村ですね……」
優雅に首を傾げるアンスールに、リオンが鎧の顔の部品をカチャリと開けた。
「そこはレイハルト領への抜け道だ。レイハルト公爵は軍隊を持たないが為、傭兵を雇う。故に、ファリアス公爵は、冒険者をレイハルト領に流れるのを嫌うんだ。冒険者が流れれば、その分、レイハルトが強くなってしまうからな。だから、強い冒険者は足止めを食らう事が多く、抜け道を使うしかないんだ。それがスルトの洞窟……確かにここから1番近い村だな」
「なるほど。ミミ、本当によくご存知で。では、そこに行きましょう!隠された場所ならば、ハガルも追っては来ないでしょう!」
「スルトがいるけど……大丈夫か?」
「では出発じゃ!!」
「お――!!」
腕を上げ、意気揚々と歩き始めたミミの横に、リオンが並ぶ。皮の手袋を外し、そっとミミの手を取った。
見上げれば、目をそらされるから、ミミもなんだか恥ずかしくなって下を向いた。
「こら、ミミ!そっちじゃねぇよ!」
ライゾの声に、ミミはなんだか可笑しくて……。
顔を上げると、リオンに笑いかけた。リオンは声をあげて笑った。
「ミミ、間違えたらしい。置いて行かれないようにしなければな!」
「うん!リオン、行こっ!」