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スライムが食べた

えええええ

なんか知らんけどスライム必死さ具合に同情して、カラ容器を渡してみた。

スライムさん、受け取ったカラ容器を即座に本体に持っていき身体の表面にムニュっと押し付けた。


押し付けられたプラ製のカラ容器はシュワ~といいながらスライムの身体の中に溶けて吸収されていった。


「…」

その間数分、無言で見つめていた私。


ハッとしてスライムから距離を取るが、カラ容器を持っていない私には用がないとばかりにスライムは動かなくなった。


カラ容器がほしかっただけなのか。


というかこれは良いのか?異世界環境的に。

不法投棄に当たらないのだろうか?

スライムがプラのなんかよくわからない成分によって汚染されてしまうのでは?

というかスライム死ぬんじゃない?

いや、そこらへんにうようよいるスライムの1匹や2匹死んだところで問題なさそうではあるが、原因が異世界のプラごみというのは何故か良心が痛む。


「あの…スライムさん?あんなゴミ食べて大丈夫なの?」

一応聞いてみた。


返事がない。

だだのスライムのようだ。

そうして見ているとスライムさんの色が濃くなって、ぷるぷるの身体の中で濃くなった部分が急激に濃縮され、キラリと光ったら触手がにゅっと出てきて、何かを私に差し出した。


「え?なんだろう、くれるの?」

よくわからないが差し出されたものを受け取る。


小さな小指の先くらいの大きさのそれは青い宝石のような小石だった。


「ありがとう…?」

ゴミのお礼だろうか?

スライムって知能あるのかな。

お礼の後心なしかふるふると満足そうにしてるような…、いや気の所為だよね。


よくわからないことはこれ以上考えるのをやめた。

とにかく洞窟から脱出したい。


「スライムさん、ダメ元で聞くけど地上への出口はどっちの方向か教えて貰える?」


ふるふるしていたスライムはにゅっと短い触手をのばしてもと来た道とは反対方向を指した。

「え、ありがとう…?まじ?やっぱり言葉通じたの…?」


半信半疑ながら、教えて貰った方向へスライムさんたちを避けつつ歩く。

分かれ道があればそのへんにいるスライムさんに再度聞くと何故か触手で教えてもらえるので、その通りに進む。


1時間くらい歩いていると通路の前方からかすかに音が聞こえ、ゆるやかに風が吹いてくるのが分かった。


「出口…なのか?」


ぴたりと足が止まった。


洞窟からは出たい。出たいが外は異世界だ。

もしかしたら人間を差別や敵対する国かも知れない。

魔獣が跋扈する危険な世界かも知れない。

洞窟の外が安全だとは限らないのだ。

どうしよう。ここに来て急に怖くなった。


よし。

こういうときは腹ごしらえだ。

スマホを取り出し、スナーバックスのアプリを起動する。

フードのページに行くといつものサンドイッチやスイーツ類が出てきた。

今日は朝からペチーノしか食べてないのでお腹に貯まるガッツリ系が食べたい。


心を落ち着けるためいつも食べているチキンとチーズのガッツリ系ホットサンド。

パンだけだと足りない気がしたのでアップルパイもクリック。

もちろん飲み物はカフェラテ。

総額1500円ちょいをチャージして支払う。


チャリーンと音がして目の前の地面に購入したものが出現した。


地面に直接出てくるの不衛生な気がする…が気にしない。

この状況で美味しいものが手に入るだけありがたい。


私は洞窟の通路に座り壁に寄りかかって、ガッツリ食べ始めた。


やっぱりスナーバックス美味い。






スナーバックスで昼ごはん食べるのは至福

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