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第27話 ガルメニア世界〜人界サンペラへ〜

なんだかんだでマリアに抱っこされることになったシン。そしてそのまま人界へ行くという話になった。


「いや、たしかに可愛いけどさすがにこの姿でいったら挑発としか思われないわよ?」

「何か問題か?」

「え…?」


予想外の言葉に唖然とする。


「どう思われようが俺の知ったことではない」

「もしかして小さくなってバカになった?」

「黙れ。バカになどなるものか。挑発と取られたところで何ら問題ないと言っている。いざとなればレオルドが居る。それに俺の魔法障壁を突破出来るやつなど人界にはおらぬ」

「あぁ…確かにそうね。てか、その姿で言われるとなんだか…なにこのきもち?」

「知るか」


そうして、転移を使い人の住む地域人界サンペラの城へと向かう事になった。


「転移を使う。離れるなよ」


マリアは抱っこしているため問題ない。シヴァ身長が低く、そのままじゃ届かないのでマリアに抱かれることとなった。レオルドは普通にシンの肩の辺りに掴まった。


「なんだか…母親ってこういう気持ちなのね…」

「行くぞ」


元いたおどろおどろしい部屋の景色が一瞬白くなり、その後巨大な城壁が眼前に現れた。沢山の人間が行き来している。城壁の手前には堀が掘ってあり、城門に行く橋を渡る以外に中に入るすべは無い。魔法を使えぬ者であればの話だが。


ーーお、おい、なんだコイツは!?

ーーいきなり現れたぞ!?


周囲の人間がそんな言葉を発するが4人にとってはどこ吹く風だ。


「デカすぎでしょ…何メートルあるの…」

「さぁな。にしても、あいつも学習したな」

「…?」

「魔法阻害の結界を張っている」

「どういうこと?」

「いつもは転移であいつの目の前まで行くからな」


それは…アウトでしょ…


「仕方ない。たまには城門から入ってやるか」

「たまにはって…なんか嫌な予感するんだけど…」



☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


「やっぱりね…」


5歳児姿のシンが数人いる門番の1人と口論していた。


「どけ」

「何だこのガキぁ? ふざけてんのか?」

「ふざけてるのは貴様だ。わざわざここを通ってやっているのだから感謝しろ」

「元気なガキだなぁ。おいガキ? 大人を舐めるのも大概にしろよ」


と言ってマリアに抱かれているシンに手を伸ばしたその時、シンの体をから黒いモヤが現れたかと思えばその兵士の肩から先が吹き飛んだ。しかし、それ以上にマリアが驚いたのは、腕が吹き飛んだと言うのにそれ意にも返さない兵士にだった。


「次は腕だけではすまぬぞ」

「その歳で魔法使えるたァたいしたもんじゃねぇか。だがな、大人を舐めんじゃねぇぞ」


マリアは更に驚いた。何もしていないのに兵士の腕が再生しているのだ。


え……?! 人間なのよね…? 腕が………


「わかってないようだが、舐めてるのは貴様の方だ。俺がどれだけ苦労して先程の魔法を使ったと思う」

「あんなもん出すのに苦労か!はははは! 大口叩く割には大したことねぇじゃねぇか。お前は俺に歯向かった罪で死刑だ」

「どれだけ()()()()のに苦労したと思ってるんだと聞いてるんだよ」


少年シンがチッと舌打ちをすると先程と同程度のモヤが現れ、兵士が一瞬にして消えた。


「ふん。死刑になるのはお前だったな。俺のいる世界では俺が法だ」


ふははは。と、5歳児らしからぬ笑い方をするシン。


「まさか殺しちゃったの!?」


周囲の視線がマリア達一行に刺さりまくる。


「あぁ、だが、勝手に転生してるだろ。魂までは消してないからな」

「何その軽い感じ…この世界の人間どう考えてもおかしいでしょ。」

「いいから先に進め。また捕まるぞ」

「そうね…」


腑に落ちない部分が多々あったが、とりあえずそのまま城壁の中へと入った。周りの人間は唖然としており特に止めるものはいなかったわけだが、それは門番も同じであった。



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