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第25話 ガルメニア世界〜魔界オメガにて〜

「その後はどうなったのだ?」


「はい、神界へと転移した私たちは神と対峙しました。しかし、神の力はあまりに強大で、滅ぼすにまでは至りませんでした。そこで、神を封印したのです。私と先代様の魔力を使って」


「なに? どういうことだ」


「倒すことは困難だと悟った先代様は作戦を変更し、神の力をふたつに分散させて私と先代様の中に封じ込めたのです」


「なるほど。マリア、神を封印するというのは可能なのか?」


「わかんない。わかんないけど、確かに感じるわ。この男の中にある神の力を」


神を封印…か。ルシファーは魔卿であるにもかかわらず魔力を扱える範囲が小さかったのは神の封印に魔力の大半を使っていたからか


「そうか、とりあえず魔卿共を集めてくれ」


「わかりました」


魔族組が立ち上がり、マリアは遅れて立ち上がった。そして部屋を出て会議部屋へと向かった。


「神を封印したってどういうことなの?」


マリアがそんなことを聞いてくる


「言葉の通りだろ」


「そうじゃなくってさ、神だった人の名前とかわかんないの?」


「知らん。シヴァ、知っているか?」


「ラミエルだった気がするぞ」


「だそうだ」


「ラミエルって四大天使のひとりじゃない!? なんでそんなに強い人が…」


はぁ、人が知らぬ事をちょくちょく挟んできやがって。気遣いというものがないのか、それとも聞いて欲しいのか、


「なんだその四大天使とは」


「知らないの!? 四大天使は、なんかそのー、まとめ役みたいな?」


知らないの?!と煽った割には下手な説明だな


「ミカエルと同等か?」


「そう! って、なんで呼び捨てしてんのよ!」


「俺には関係の無い奴だからな」


「いくらあんたでも殺されるわよ! まぁそんな人じゃないけど。」


俺が殺されるか、1度は命の危機にでも陥ってみたいものだな


「お前は大丈夫なのか? 目の前に封印された神が居るのを放っておいても」


「わかんないけど、大天使様を封印するくらいなんだもん。私じゃ勝てないわ。それに死にたくないし」


ーードゴゴゴゴコ。


突然地面が揺れだした。


「またか」


最近地震が多い。世界の消滅する前触れらしいな。


「もうそろそろこの世界消えちゃうかもね」


マリアが他人事のように言い放つ。

会議部屋に着いた。他の2人も既に座っていた。シンはシヴァを席に座らせ、自らも魔皇の先へと着いた。マリアは立ちっぱなしだ。


「1日2度も済まないな」


何食わぬ顔で会議を始めようとするシン。マリアはどうしていいかわからず戸惑っている


「ちょっと待てー! 客だぞ!? 椅子はないのか椅子は!」

「はぁ、シヴァ、こっちに来なさい。お前はそこに座れ」


シヴァが椅子からぴょんと飛び降りてシンの元へ走っていった。そしてシンがシヴァを膝の上にあげる。

マリアもしぶしぶと言った様子でシヴァの座っていた席に座る。


「1日に2度も悪いな。最近地震が増えてきたことにも関係する話だ。その前にそこの女の紹介をする。そいつは異世界の女神、マリアだ」


「へー、可愛いじゃねーか。」


「黙りなさいよサタン。レディーに向かって失礼よ」


サタンにベルゼブブが注意する


「最近地震が多い原因がわかった。それはこの世界に神がいないことだ。そしてその神は半分はルシファーに、もう半分は俺の父である先代魔皇に封印されている。そして、神がいなければこの世界は消滅するらしい。今日は今後のことについて話し合うつもりだ」


「世界が消滅するってまじかよ」


「あぁ、正真正銘のまじだ。猶予は無いかもしれん」


「坊やはどうしようと考えているの?」


「その呼び方をやめろと言ってるだろベルゼブブ。俺の考えとしてはそこにいる女神の世界へ大転移しようと考えている」


全員がマリアの方をむく。マリアは、え? なにそれ聞いてない。と言った表情だ。


「魔族だけか?」


「そうはいかないだろう、まずは人間どもと話をつけなければならん。邪魔をされては俺たち諸共この世界は消えるからな」


「話をつけるって、どうするつもりだよ? あいつら魔族の話聞かねーじゃねーか。よえーくせに」


「たしかにな、人間と魔族の歴史は長い。しかしそうも言ってられんだろう。世界が消滅すれば何も残らん。人間に俺とレオルドとそこの女神この事実を伝えに行く」


「素直に応じるかしらねぇ」


「問題ないだろう」


また人界の城壊さなきゃいいけど…


「それで、人間と話をつけることはいいとして、そいつの世界へ行く事になるが、そこに反対があるものはいるか?」


「大丈夫か? その世界」


「サタンの言う通りだが、問題ないだろう。人間がほとんどを占めているが、危害を加えてくるものがいれば各自の判断でそれ対応してくれ」


「いいのか?」


「マリア、いいか?」


「あんた達の判断は信用出来ないわ…殺すのはなしね。」


「だそうだ」


「面白くねーな」


その後の話し合いで、魔族への通達をベルゼブブが、統率をサタンが、王立魔界学校の事をルシファーが担当することになった。シヴァに仕事は無理だろうという判断で、人界へ行くシン達と行動を共にすることに。

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