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第24話 ガルメニア世界〜魔界オメガにて〜

マリアと共に魔界オメガへと戻ったシンとレオルド。


「シンの部屋ってこうなんってんのねー」


興奮気味のマリア。


「1日たったくらいだから4分程度か? この世界を離れていたのは」


「だいたいそのくらいね」


部屋を物色しながから答える。


「お前はこの世界の神界へ行けたりするか?」


「んー、わからないわ」


「そうか、ルシファー辺りに聞いてみるか」


 使えんな、なんのために連れてきたかわからん。


「今心の中で使えんな、とか思ったでしょ」


こちらを振り返り叫ぶ。


 「珍しく勘がいいな」


 「本当に言ったのかよ!?」


3人はとりあえず部屋を出てルシファーの元へと向かった。部屋を出た瞬間に、小さい影が飛びついてきた。


「お兄! 外壁の修理終わったのじゃ!」


シヴァ。 よくまとわりついてくる少女。魔卿の1人だ。


その少女を右腕で抱き抱える。


「早かったな?」


「もっと褒めて良いのじゃぞ! ロボットにさせたからの!」


「また変なものを作ったのか?」


シヴァは発明に関しては類を見ないほどの天才だ。その才能を存分に発揮させるために魔卿へと迎え入れた。


「変なものじゃないぞ! 凄いのじゃ!」


「そうかそうか」


そんな仲睦まじい会話を嫉妬心むきだして眺めている女神がいた。


「ちょっとあんた! 私のシンから離れなさい!」


「お前のものになった覚えはない」


「誰なのじゃ? この女は」


シヴァが不思議そうな顔をしてこちらを見上げる。


「こいつは異世界の女神だ。この世界の様子を見てもらうために連れてきた」


シヴァも元は神だと言っていたから、シヴァなら神界の場所がわかるか?


「そうなのか? よろしくなのじゃ」


笑顔でマリアに話しかけるシヴァ。しかしーー


「何がよろしくよ! 人の恋人奪っといて!」


シヴァをキッと睨みつけ、ありもしないことを言うマリア。


「お兄。この女何言ってるかわからんのじゃ」


「ほっとけ」


「…なっ!?」


 大袈裟な反応を見せるマリアを無視する。


「それより、神界へ行けるか? シヴァ」


「んー…」


考え込むシヴァ。何か心配でもしているのか? それともただ行けるかどうかわからないだけか?


「どうした?」


「無理なのじゃ、ここの神殿はシヴァが転生した頃にはもうボロボロだったから」


「そうか。だそうだマリア」


俺の左側を歩くマリアの方を向くと、未だにシヴァを睨んでいた。


「ふーん。別にいいわよそんなこと」


「行かなくてもわかるのか?」


「無理」


「ならばどうするつもりだ?」


「知らない。」


そっぽを向く。


ーーーどういうことだ。


念話を飛ばす。


ーーーシンは女心がわかってないなー嫉妬してるんだよ


ーーーシヴァは子供だぞ


ーーーそれでもだよ


ーーー理解に苦しむな、どうすればいい


ーーーお前が1番だ。とか言えば?


ーーー俺は魔皇だぞ。


ーーーだったら、マリアも抱くとか?


ーーー無理だ


ーーー今は放っておいても大丈夫なんじゃない? 後でシンの部屋に連れていって面白いもの見せたらなんとかなるでしょ


「まぁ良い、ルシファーの所へ行った後、魔卿を集めて会議だ」


「了解したのじゃ!」


ビシッと敬礼する。


3人はルシファーの部屋へと着いた。


ノックして中へと入る。


「ルシファー、俺だ」


俺に気づき、ルシファーは筆を置いた。ルシファーは王立魔界学校で教鞭を執っている。おそらく魔導書の執筆でもしていたのだろう。


「どうなされましたか?」


「以前…いや、先程話していた神を滅ぼしたという話について詳しく聞かせてくれ」


「か…神を滅ぼした!?」


先ほどまでいじけていたマリアが急に声を上げる。


「おや、その方は?」


 ルシファーがマリアに注意を向ける。


「俺が以前行った異世界の女神だ。どうやら神が居ないと世界は消滅するようでな今の状況を聞くために連れてきたのだが、全く使えん」


「使えんとは何よ!」


「うるさいのじゃ!」


シヴァとマリアが睨み合う。その場をまあまあとルシファーがおさめ、シン、レオルド、マリア、シヴァの4人は3人がけのソファに腰を下ろす。シヴァはシンの脚の上に。


「最近災害が多発しているのも神がいないせいだと言うのだ。もしかしたら近いのかもしれん。この世界の消滅する日が」


「世界が消滅…。どうなされるおつもりで?」


「それも話し合う予定だ。この女も入れてな」


「分かりました。神を滅ぼしたという話ですが、先代魔皇、現魔皇様のお父上に当たる方が襲撃してきた神を追い返し、追撃を加えて滅ぼしたという話をしましたが、実際には少しだけ違います。」


 真剣な表情へと変わる。


「と言うと?」


「この大陸のほとんどが人間の支配下にあった頃、神が1人の男を連れ魔族を根絶やしにしようと襲撃をかけてきたのです。そしてそれを先代魔皇様が撃破、しかしその時現れた神は転移で逃走しました。それを追うために私達も転移しましたが、ほとんどの魔族は転移に失敗し、成功したのは私と先代魔皇様のみでした。」


「ちょっと待ってよ、あんた達魔族が神殿まで転移したってわけ? 行ったこともないのに?」


「はいそうです。行先を魔力探知で見つけ出し、そこへととびました。」


「信じらんない。」


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