その頃エリーは
3人がイリア神殿へ向かった頃。エリーは1人で寂しくマリアが残していった仕事をこなしていた。
「なんなんですか! もう。また仕事置いてどっかいっちゃうし、シン様はエリーを子供だと思ってるし…」
マリア専用の仕事机につき、書類の整理をする。
あれ?『世界線破損届け』が2枚ある。今回だけじゃなかったのかな? えっと、約5ヶ月ほど前ですか…。丁度魔王ヴリトラが現れた時でしたね。何かありましたっけ?
ーーーーーーーーーーーーーー
『シンはヴリトラを空中に向け、無限地獄炎を放った。空に放ったのはマリアに対する気遣いだ。』(詳細は『第11話 役者』より)
これが後に、世界を揺るがす大騒動へと発展するのである。
ーーーーーーーーーーーーーー
んー、覚えてないなー。まぁいっか。マリア様もなんだこんな前のものをためてたんですかね。早くさばいてミカエル様に提出すればいいのに。変わりにサインして、転送っと。
雑務ばっかりかー。暇だなー。もう仕事終わっちゃったし。早く帰ってこないかな、マリア様。
そういえば、イリア様とマリア様は姉妹なのになんであんなにも性格が違うんでしょうか。イリア様はきっちりしてて魔王の出現なんて今まで無いくらいすぐに仕事をこなす人なのに、マリア様はいつまでたってもダラダラダラダラと仕事を伸ばして。この世界の危険度が最低だから良かったもののこの前は初めて魔王発生しちゃったし、今回も魔王はここで発生してるし、もう少し仕事やってもいいと思うんですがねー。
ーーー数時間後…
はぁ。まだ帰ってこないのかなー。魔王討伐は時間がかかるってわかってるけど。それでも寂しい。
大丈夫なのかな。今回は本当にやばいみたいですけど。世界線を破る魔王なんてミカエル六大世界の中でも、私がここを任されてからは聞いたことありませんし。無事帰ってきてください。マリア様。
エリー『ちょっとだけ下にスクロールして灰色の星の1番右側をタップして色の着いた星にしてくださりませんか?』




