番外編2〜天使の1日・2〜
こんにちは!マリア様の側仕えの天使です!今日は前回の「天使の1日」のお昼編前半戦を紹介したいと思います。それとわたしの名前も決まります!
朝の支度を終えたマリア様は、毎回、仕事室の2人がけソファーにダイブします。そして毎日こういうんです。
「仕事だり〜」
ソファーにどっかりと座り、背もたれに両手をかけて上を向き。
「マリア様、死亡届書に転生審査、出生届に領地管理書、他にもまだまだたくさん仕事は残っているんですよ!」
書類の束を両手に抱えて言う。その束をソファーのそばにある仕事机にドカっと置く。はぁ、今日も私がやらないと行けないのかぁ。疲れます。
「あ、そうそう。私あなたのことなんて呼んでたっけ?」
マリア様はぱっとこちらに顔を向けて姿勢はそのままで聞いてきました。
「私たち天使には名前が無いんですよ?今頃気づいたんですか?」
顔をかたむけて答える
「え?そうだったっけ?んーー、’’天使’’は呼びずらいしなぁ」
目を閉じてうーんと唸っている。
「どうなされましたか?」
ぱっとなにか思いついたような顔でこちらを向く
「エリザベスから取って、エリーってのはどう??」
「エリー・・・」
マリア様に名前をつけて貰えるなんて。頬を染める。私の名前、「エリー」かー。
「どう?」
マリアは同じ姿勢のまま首を傾げる
「はい! とっても嬉しいです!」
今からエリーです! ふふふ、なんだか物凄く幸せな気分です。
「エリー、めんどくさい仕事やっといて〜」
マリア様はまた上を向きダラっとした体勢に戻ってそう言いました
「わかり、、、ダメですよ! マリア様の」
早速名前を呼ばれた嬉しさで注意するのを忘れるところでした。危ない危ない
「もう。」
エリーはため息をつきながらマリア様用の仕事机につく。この椅子と机はマリア様専用なのに、私が使ってる方が多いじゃないですか。と、思いながらもエリーは優秀な天使なので、淡々と事務処理をこなしていく。
「あっ。もうこんな時間、お昼の準備をしないと」
席を立ちマリア様の方を向くと、マリア様はまたソファに身を預け、女神らしからぬ姿で寝ていた。
「マリア様!! 今からエリーはお昼の用意をしますのでその間に少しくらい仕事しててくださいね!」
エリーは両手でマリアの体を揺する。
「んんー、わかったー」
寝ぼけ顔で返事をするマリア様。いつものことなのでもう慣れました。スッと立ち上がり、エリーはお昼の支度をしに台所へ向かう。
後半へ続く。