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トンボめがねの超絶美少女  作者: にごらせ生茶
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男子学生たちの疑惑③

 「…まさか…里村と付き合ってるなんてことは…」


 周囲の男子学生たちも宮越あおい、鈴置彩芽はないだろうが里村なら万に一つならありえるかも知れないという表情をしざわついた。お互いに再び顔を見合わせたあと、篤郎を疑いの目で注視しだした。


 「…い、いや…そ、それはないです…ただの…ほんとにただの軽~い友達ですから…。少し前にここを里村さん通りましたよね…? …こっちに何も気づかなかったでしょ? その程度のもんですよ。


 今、鈴置さんが里村さん、宮越さんが俺の講義の席をとってくれたとか何とか言ってましたけど、何か昨日が俺の誕生日だったということを学部内で偶然耳にしたらしく、それでみんなで示し合わせて…。講義の席を、良い席をとってくれたみたいですね…。ははっ…うれしいな…」


 篤朗はこの場を何とか凌ごうと嘘を連発してしまった。しかし、変に誤解されたり、あの3人とつるんでいるということをこの男子学生たちに知られると面倒なことになりそうだと直感し、機転を利かせてそうしようと思った。


 「…そうなんですか…同じ学部で…。誕生日で…。それにしても羨ましいな~…。あの3人に軽~くとはいえ、友達的な感覚で付き合ってもらえるなんて…。…里村、宮越…同学部、同学年の強みか…」


 話しかけていた男子学生が空を仰ぎならが呟いた。


 「…誕生日…といえばお前も…昨日だったよな…。…この差は一体…」


 男子学生の一人がもう一人の昨日、誕生日だったらしい男子学生を見ながらそう言った。


 見られた男子学生はちょっと悲しそうな顔をしている。


 「…じゃあ、講義はいつも一緒の教室ですか…?」


 「…ええっ、まあ…選択しているものによって違う時もごくたまにありますけど、基本的には同じ講義に出てますね…。あっ…でも全然席とかも近くないです。むしろ大抵、豆粒かというくらいに見える程、座っている席の距離も離れていますから…。さっきはものすごい近くを通ったんでほんとに驚きました…。普段あんなに近くで見ることは滅多にないからな…。鈴置さんも…さっきのはいくら冗談でも…冗談が過ぎますよね…」


 「…そうなんですか…やはり同じ学部、学年で同じ講義を取っていてもなかなか近づけない存在なのか…わかります…。あの二人…里村と宮越はたしかに何かオーラみたいなのが出ている…。わかりますよ…」


 篤郎があの二人と同じ学部とはいえ、自分たちと同じようなものだと理解したらしく、次第に篤郎に共感し始めているようだった。何とかこの場をやり過ごせそうな感じになってきた。

 

「…あの…里村さんと宮越さん…。あと…知っていたら鈴置さんも…か、彼氏とかっているんですか…? そういう噂とか…あ、あります?」


 しかし、ここで意を決したように一人がそう聞いてきた。


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