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T o w n  作者: 街灯兎
C i t y
94/188

Challenge

………

「「………」」


{私がまだ知らないだけかも}


{町人なら知ってるんだけど}

多分、違う。


{だよね}

「「エヌは町人だけど エルは街人」」


{…なんか街人ってお洒落}

そうか。



508__ _


{あっ長話しちゃったね}

「いや大丈夫」

{これからどっか行くとかある?}

「まだ決めてない」

{じゃあ都市は?}

「……」


{もし行くんなら地図でもあげようか……

ってこれが第三の声か!}

……

「「(表音が操った声的な?)」」

{そう!}


でも、エルが僕を操って声を出しても

それは僕の声だ。


エルは僕の能力だから、

別人という程の声の違いはない。

なので、どの声も基本は一緒ということだ。

「「(声色的には違うかな)」」


{いやいや}

{それぞれ異なってる}



{お兄さんの声は透聴で聞こえるものだし、

表音の声は透聴を使わなくても聞こえる。


で、表音がお兄さんの言葉を代弁する時は

(又は勝手に言う時)誰にでも聞こえる}


{表音単体で話しても聞こえるけどね}


{…だけど}

{表音がちゃんと

人と話すってことになると

(対、村の人 とかの場合)}


{やっぱりお兄さん自体が喋らないと

違和感あるよね}

{人はそこまで見ないけど}

喋らない?

聞こえているなら喋っているも同然では。


{声が聞こえるなら、そりゃあ口も動くよ}

確かに。

皆、音があれば動きがあった。


僕の声は

相手側が透聴を使うという手段でしか

伝えることが出来ない。

表音がせっかくあるのだから、

いかにも話しているという様子を

作らなければいけないかもしれない。


{まぁ、旅芸人辺りだったら

腹話術ですよって言い訳出来なくもない}

「「芸人ではないね」」

{見た目もね}

僕の格好はこの姿じゃない。

{だろうね}



エヌは常に透聴を起動しているから、

僕が喋ってもエルが喋っても

同じに聞こえるんだろうな。

{私は区別して聞くことが出来る}


どうして、?

{使い分けっていうのかな、

それが上達してきてるから}

「「(商人だし)」」


{あと、表情が一切変わらずに無言でいられると

何考えてるか知りたくなっちゃう人 なのもある}


一切……

自分を鏡で見たのは 先程が初めてだったので

「「(ケイだけど)」」

当然 今までは顔なんて気にしていなかったが。

「「(ケイだけど……)」」

変わっていないのか。


「「表音側だけど

エルが笑った所は確認出来てない」」

{そうかそうか}


{これからの為に

練習すればいいんじゃない?}

何の?

{声に合わせて口を動かす練習}

そんなこと、出来るのか?



まず、能力だとはいえ

エルとは考え方が似ないので 息が合わない。

次に、お互い息が合っていないため

そういう事は難しい。

最後に、難しいと思ったことについて

あまり良い結果は期待されな

「「やるしかないよ、この村に居る間は」」


……

珍しく前向きだな。

「「ボクは前でも後ろでもないけど」」


そういうところだな。

「「え、何」」


「「この機会になんか出来るようになろうよ」」

{うんうん、その意気だ}



{まずは……}

僕がずっとここにいて 話していていいのか?

{?}


商人は客が来たら

{来ないね}


{ちょっと前から居るけど、全然来ない}

来ない。


{なんでだろうねー、…………続けよう}


「「(なんともいえない顔だ)」」

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