Introduction speech
『やっぱりエルじゃないんだね』
『(本人とは性格、口調が かけ離れているし)』
「誰だよ、(僕か。)……違う」
『本来のケイが別にいるのかな?』
‘(本来のケイ??)’
505__ _
『(推測だけど)』
『エルが今はケイだから、
ケイは今 エルとかいうやつかな?』
❲?❳
『単純に中身だけ替わってるみたいな』
“……………”
‘じゃあ、なんで遠くから
エルさ、ケイさんが来たんですか?’
『エルがいつの間にか 遠くに行って
そこで替わったかして 来たんじゃない?』
“ほんの一瞬に そんなことが出来るのですかね”
❲そうだ、エルは人間だ。
消えたり現れたりしねぇ❳
『……』
❲俺の様にな!❳
『あ、はい』
❲……………❳
‘あ、あと 私だけかもしれないですが、
エルさん、ずっと此処に居たような……’
『……』
‘皆が見ていないとはいえ、
何かあれば気付いていたはずです’
『それもそうだよね…』
“エル様の歩行スピードはエヌ様と同等です。
エヌ様が瞬間移動でも出来なければ、
エル様も出来ません”
『(出来ないよ……)』
『別の仮定を探すか』
❲(ところで
ケイに料理を出したら少なくなったぞ)❳
『また作ればいいよ。ケイがエルになったら』
「……」
『これっていつまでこのままなんだろう?』
“……………”
‘待ちますか?’
『うーん』
「……」
❲フィンに行くって言っても、
ケイがエルなら行けねぇよな❳
『(まだ確実な推測ではないけどね)』
❲その間何かするのか❳
「何も。とりあえず
フィンへの目的の1つを終えたからな」
「(空腹を満たす事)」
『(お腹空いてたんだ……)』
『(よく食べるなぁとは思ってたけど)』
❲それなら着いてこい❳
「?」
❲お前、アビに詳しい、専門だろ?❳
「……」
❲教えてくれよ❳
「……」
『町行くの?』
❲あぁ❳
「町?そんな所何処に」
❲近場だ❳
「僕が歩いた近辺では見当たらなかった」
❲歩いていくと……少々遠いな❳
❲あ、これ持ってくか❳
『(書類、ここにあるんだから
ここで話せばいいのに…)』
「……どうやって行くつもりだ」
『気をつけて』
❲よし、行くか❳
「え」
“消えましたね”
『うん』
‘戻って来る間、私達は何をしましょう?’
『各自好きなこと……アビの試しとか?』
‘あっ良いですね!!’
“異論ありません”
『じゃあ一旦解散で』
❲ここが俺とエヌが住んでる町だ❳
「…(覚える必要はない)」
❲ここが俺とエヌが住んでる家だ❳
「…(近いな)」
❲これが俺とエヌの研究成果だ❳
「…(素人がよくここまで…いや、素人か?)」
❲これが❳
「僕はお前の
紹介スピーチを聞きに来たんじゃない。
見せる物があるなら早く見せろ」
❲はは、そうか❳
「……」
❲俺が持ってるのは
アビのコード 一部とこの大量の紙だな❳
「それが何だ」
❲ほとんどの紙に印のような物があってな❳
「印?」
「……」
❲何を意味しているか、教えてくれないか?❳
「…詳細は忘れてしまったが、
どちらかが平等で、皆の為に作られたような
素晴らしい能力だと証明する印」
「もう1つは、
使用以前に所持することを禁制する印」
❲………………❳
「どちらも、似たような印をしているのが
間違った方を 誤って
使用してしまう要因にもなっている」
「(僕はそんな人達を多からず
少なからず見てきた)」
❲………❳