K.Y__ _
{いやー なにせ経歴が浅いもんで}
「「(何歳なんだ……)」」
{……そのパーツってのは、これかな?}
「はい」
{敬語じゃなくていいよー}
敬語……
{お兄さんいくつ?}
「?」
{あ、なんでも黙秘しちゃう系?}
「……」
{当ててみるかな、二十歳}
「……」
{三十歳}
「……」
{五十歳}
「……」
{…はないか}
{……}
{若そうだから十九?}
「……」
{よし、顔がそう言うんなら十九だ}
??
「「(??)」」
{それだと私の方が年上か……
でもいいや、タメで}
?
「「(何歳???)」」
{改まんなくていいってこと}
「はい」
{……}
503__ _
{それにしても}
{商人なんて ここに来てから初めて会ったよ}
初めて?
{いやさ、フィンって 都市からも
そこらの村町からも遠いからね}
遠い、のか。
……都市?
{気になる?都市}
……
{行くんなら、その前に見てってよ}
「「(行く予定はないけど)」」
ワイの座る付近に、
パーツ その他諸々が置かれている。
その他諸々の名前は分からないが、
この場合はスルーが可能だ。
ワイが足をぱしぱし叩いて此方を見た。
とりあえずしゃがむ。
{買ってもらいたいものってのはこれ}
本、か?
{多分ね。
でも、何書いてあるか 分からないようなやつ}
本が開かれた。
暗号がびっしり書かれている。
{これ、何だと思う?}
コード。
{これコードっていうんだ、……さておき}
咳払い。
{お兄さんは知っていると思うし、
必要としているはず}
「……」
同じ商人なら、ワイも必要では?
{うーん、専門じゃないから……}
{でも、要らない訳じゃないよ}
「「(あってもいいってことか)」」
?
{要するに、能力のためにある本}
{能力といえば、ちなみに私は
超オーソドックスな透視と透聴しか持ってない}
これ聞いたら、エヌがどう思うだろうか。
{なんでかって?}
「「(聞いてない)」」
{取引相手の素性を知る為}
「「(割としっかりしてる…??)」」
{だからね、さっきから
表音の声とお兄さんの声が聞こえる}
{(多分、良い人。かな)}
「「(そこは知ってるんだ、表音)」」
{正式な能力名だから これは知ってる}
{で、パーツ?}
取り出した。
ワイの物も模様が違うが 外見は同じだ。
{詳しいね}
{あ、持ってる?同じやつ}
たしかここに、無い。
{??}
いつもは手持ちか
下半身の何処かにあるものだ。
無くしてしまったのだろうか?僕は
{??}
過去にそんな事、一度も……
見知らぬ服を見て、やはり違和感を感じる。
この状態は一体。
{…よく分からないけど}
{それじゃない?}
指を指された方を見る。
右手に指輪がある。
これがパーツだというのか?
所持品ではないことは確かだ。
…僕は誰だ?
ステータスを確認する。
……指輪はどう扱うんだ?
何もしない内に、知りたい情報が現れた。
K
職業 商人
HP 200
MP ---
AP 100
SP 50
BP 90
所持能力 履歴把握
ケイか。名前は
ということは、現在 別人だ。
それに、商人だ。
「「(あー…なんか
全項目において数値が高い)」」
{ほぉ…これってそんなのも見れるんだ?}
この人は透視 透聴は持ってないんだな。
「「(代わりに 知らない能力が…)」」
{物は試しで}
ワイが手当たり次第に何かをしている。
光の文字列。
Y
職業 商人
HP 150
MP ---
AP 80
SP 30
BP 85
所持能力 透視 透聴
{わはーっ!!見れた!}
ワイも商人だと明記されている。
{……でも、お兄さんよりも
数値?が下回ってる…}
これはどのような基準で
こうして数値化されているのだろう。
{まぁ、男女の差だからいっか!}
「「……」」