A piece of paper
『(透聴ではないけど…基礎能力の移転で?)』
『(僕の頭を共有するって
その時だけじゃなくて
常にってことなのか……?)』
更新制か?
❲どうだ?俺(の所持書類)が
凄いことがわかっただろう❳
“………”
『おじさんが凄い訳じゃないけど、
まぁ手助けくらいには相当するかな。ありがとう』
❲おう❳
409__ _
「「あのさ、肝心の
当てはめるやつが見つかった!良かったね!!
までは良いんだけど」」
『……』
「「見つかったところで状況に変化ないし、
あと5個くらい同じのありそうだよ」」
『調べてみよう』
「「…なんか、きりないなぁ」」
あと5個って分かっているなら
きりがないことはないんじゃないか。
「「……」」
また、皆が解散して
何度めかの捜索が始まり、続いた。
‘こっちはなかったです’
“同じくこちらも”
『僕の所も ろくなものが無かったよ』
❲全部目を通したが、もう新しいものは出てこないな❳
「「断言できんの」」
❲あぁ!俺の目に狂いはない❳
『……』
『(エルとおじさんの会話って珍しいな)』
『もう手掛かりないか……あとは様子見かな?』
「「(医者みたいなこと言うなぁ)」」
僕の着ている衣服から
何かが落ちた。
これは、紙。
僕の家に行ったときに置いてあったものだ。
‘それ……’
『ん?何それ』
近寄ってくる。
『エル、これ多分コードだよ』
コード。
能力の追加のため等に使われる暗号。
なお、エヌの情報だ。
『……?』
『おじさん、これ知ってる?』
❲何だ?❳
博士も近づいて来た。
❲……?❳
❲待ってな❳
博士が消えた。
目線をもっと先に移すと
博士が色んな紙達をなんとかしていた。
『そういうちょこちょこ移動するために
労力使わないでよ……』
❲いや、役に立っているぞ?
ここまで歩く時間が無くなったじゃないか❳
『無駄だなぁ』
ただ、小屋の外に出ただけだな。
ドアが開いているので見ている。
❲で、えーと❳
一枚の紙を手にした。
また博士が消えて目の前に現れた。
『………』
❲それ見せろ❳
一枚の紙と見比べている。
❲……一致はしていないようだな❳
少し 息をついた。
何故か紙をこっちに向けずに広げている。
『なんのアビ?』
エヌが覗き込む。
❲いや、関係ないもんは知らなくていいだろ❳
紙を畳んだ。
『え』
中身がちらっと見えた。何かの印があった。