Good smile
“いえ、紙の端に
次回からのコピーは 素材を集める必要がある
と表記されています”
『素材で? なんとかなるんだ……』
「「でも見てこれ。見たことないやつだよ」」
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僕も覗いた。
文字と絵のようなものがある。
…これは絵か?
『絵だね。でも絵じゃないかも』
❲おーい それ俺が描いたや❳
『絵じゃなかったね』
……………
‘でもこれ、この世界のものとは思えないんですが’
アイがA無しで喋っている。
『まずこの輪郭が駄目だね』
エヌはダメ出し、というものをしている。……ようだ。
僕とアイは エヌの頭を共有した。
エヌから貰った情報を見れるようになった。
これで分からないことも無くなると思っていたのだが、
言葉、単語だけで意味が分からないものもあった。
これはエヌが
本当に理解していない事もある
ということか?
新たなエヌが見つかったかもしれない。
❲で、エヌの要望その2は
この小屋に入りたいことか?❳
『うん』
❲俺は鍵を開けるアビしか知らねぇが。これ使えるか?❳
『やってみるよ』
この場合、まずは登録からだろう。
しばらくして
エヌはドアに近寄り、ドアノブに手を掛けた。
カチャ、と抵抗の無い 良い音が鳴った。
“…………”
これで開くのか。このドア……
あのエヌとAの苦労は一体なんだったのか。
『……』
エヌが固まった。
『でも、もう1つのドアっていうか』
「「もう1つあるの」」
博士が見た。
❲ただのクモの巣だな❳
クモの巣か。
『……』
❲ほら、入りたいんだったらそこを通れ❳
『……』
❲どうした、鍵は開いてるぞ?❳
『いや、行けない……』
‘?’
どうしたんだ?
“エヌ様、クモが”
『うん、苦手だよ』
笑顔だ。
……良い笑顔だ。
❲……❳