To refrain from
『ということは?って……』
『エルは 表音を持ってるアイと同じ立場だから、
エルも エルと共有関係にあるってこと?』
“そうでしょうね”
“同じアビリティを使っていますし”
307__ _
『エル、この家の中 調べる?』
調べられそうにない。
『…』
『なんとかするか』
エヌが張り切って 家に歩いていった。
まず 玄関の障害物を狙うようだ。
木をよけ、家具をずらし、どんどん道を作っていく。
数分後には疲弊しているように見えた。
何を思ったのか、エヌは家の周りを回り始めた。
『…』
『ちょっと休む』
「「…」」
“……”
‘……’
『よし』
エヌが起立した。
よし、やってやるぞ とばかりに張り切っている。
タンスのようなものに対して 力を入れた。
どうやら駄目だったらしい。
代わりに 別の小さいものを移動させた。
『……』
深呼吸。
手を払いつつ 次の工程を考えている。
…ように見える。
さあ、ここからが本当の戦いだといわ
『エル、ちょっとだけ考えるのを控えてくれる……?』
「……」
「「エル なんか知識増えてる?」」
え?
「「……」」
“エヌ様”
『?』
“手伝いましょう”
Aが解除されて 歩いてきた。
『あ、いや…僕がやるよ』
『表音だとしても女性だし……』
“いえ その心配は要りません”
Aがエヌの苦戦していた(全く動かなかった)
タンスらしきものを片手で持った。
『……』
エヌに表情が無くなった。
「「エヌ、Aに任せておけば?」」
『う、うーん…』
『じゃあ僕も手助けするよ』
「「持てなかった人が何言ってるの」」
“エヌ様はこちらでお休みください”
Aがエヌを持った。
持った??
‘……’
エヌを近くの座れる所に下ろして
作業を続けに行った。