The story
『いや、普通
人間に備わってない能力もあるけど』
“私の居たところでは
人間はそのようでしたよ”
『そうなのか……』
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森を歩いている。
僕の街なのだが、初めて歩いたような気がする。
「「あっキノコだ」」
キノコ……
あれが。
「「ここ 思ったより広いね」」
‘そうですね… どこまで続いているんですかね?’
僕も気になる。
『どうせなら奥まで行ってみようか』
“その間、私が言いかけた話でもしましょう”
『…』
“私の出身はあの村ではありません”
“元は、施設のような 研究室のような所に滞在していました”
?
“それがどこかは覚えていませんが”
‘あっ私も同じ場所です’
‘でもAとは違い、普通の家に住んでました’
「「…なんで村に居たの?」」
‘それがよく分からないんです’
?
“私達は、意識が戻る頃には 移動していたのです”
“現実味が無いかもしれませんが、今はこれしか言えません”
“それから、村での生活が始まりました”
“私の居た所とでは格が違うほど 村は不便でした”
“ですが、知らない土地だったので
帰ることもできずに 過ごしてきました”
“そこの地形を全て把握してしまう頃、エル様方が来ました”
“久しぶりに人を観察できるようになった と考えた私達は”
“前に誰かが研究していた
アビリティの試運転をしよう、となりました”
“それは私も所持しているものです”
『(展開が早い……)』
“具体的には主に…”
‘……’
“透視、透視反逆、味覚記憶などでした”
反逆……?