Addition
森の 入り口付近に立ち止まる。
……
そういえば森なんてあったのか。
僕の街に。
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光で出来た文字列が見える。
I
職業 村人
HP 100
MP ---
AP 30
SP 30
BP 80
その横に もう一つの光が浮かんだ。
A
職業 ---
HP ---
MP ---
AP ---
SP ---
BP ---
特殊効果 表音
現状 維持
『……』
『エルの時と同じだね』
『Aは数値化されてない』
確かに。
表音のステータスが表示されないのは
…そもそも数字に表せないか
その必要が無いからだろうか。
『…エル、アイに数字負けてない?』
「…」
‘か、勝った負けたではないと思います’
‘比べてしまえばきりがないですよ’
それもそうだ。
“エヌ様、その下をご覧ください”
『?』
A
職業 ---
HP ---
MP ---
AP ---
SP ---
BP ---
特殊効果 表音
現状 維持
所持能力 透視 透聴 選別嗅 味覚記憶 在触覚
『あっ本当だ』
『透聴がある』
‘Aは表音という能力なので、
所持能力なんて ないはずなのですが’
‘何故かこれも……’
「「初期設定?」」
‘おそらく’
『Aだけ完璧感あるね』
「「……」」
どうしてエルとAでこんなに
差が開くのか。
『あれ、選別、嗅?とか味覚記憶… 在触覚って…』
“あぁ、私は本来
それら能力を持ちませんが”
“何かの拍子に”
“人に備わっているであろう感覚を
能力として追加されたのでしょう”
「「……」」