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Know
‘……?’
‘え、エルの中のエル…?’
『エルはこの人の名前』
エヌが僕の肩を叩く。
‘エルさん、ですね’
‘宜しくお願いします。エルさん’
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‘…の中のエルさん?’
‘とは エルさんですよね??’
『え?』
‘違いましたか…?’
『あながち 間違ってはないんだろうけど…』
『まぁエルだよ』
『エルはエルだ』
『うん』
エヌが ぶつぶつ言っている。
‘成程…’
‘エルさんは エルさんなのですね’
エルは 僕とはちょっと 違う気がするけど。
そこの 判断基準はエヌに任せよう。
『あともう一つ聞いていい?』
‘はい’
『(分からないと思うけど、一応)』
『アビリティって知ってる?』
‘えぇ、はい’
『(知ってるんだ…)』
『そのアビで、僕はアイさんの声を聞いたんだ』
‘……’
『アイさんとは 声が違っていた気もするけど』
『何か知っていることとか 無いかな?』
『(村にずっと居たとしたら、あまり知らないだろうな)』
‘私自身は何も知りませんが、Aなら分かると思いますよ’
『A?』
聞いたこともない文字が現れた。
さて、どうするか。