History
これではまるで、
実体が無いような。
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『こんなに捜しても 見当たらないなんて』
二人とも呼吸が荒い。
『音はするのにね…』
さて どうしたものか。
心当たりのある場所は全部…
いや、一つある。
エヌ、もう一度物資を見に行こう。
『?』
ドアを開ける。
人の気配はない。
『あっ』
?
『食べ物が 一種類ずつ消えてる!』
そんな こと細かく…
『…』
『一応』
『ほんの少し前に ここに来た人、
つまり 僕達の会話の履歴を調べるよ』
調べる?
どうやって?
『アビで』
そんなことも出来るのか…
『そこで、二人』
『もしくは三人以外の 声が聞こえたら
ここに誰かが来た 可能性が高くなる』
エヌがパーツを浮かせる。
表現が合っているかは 分からないが、
とにかく浮いている。
エヌの髪が 一部異色になる。
なんだ、この色。
『…』
『地図だと ここみたい』
『とりあえず
荷物が置けそうな場所を探そう』
“おや、まだ残っていますね”
“どうします?”
“嬢”
『あっ』
『食べ物が 一種類ずつ消えてる!』
『一応』
『ほんの少し前に ここに来た人、
つまり 僕達の会話の履歴を調べるよ』
『……』
『って』
『なんか 明らかな異言語が混じってたんだけど!?』