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Think again
ちらかしてしまった。
元に戻す場所は覚えていなかった
はじっこに 山にした。
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街にあるもの
建物 広場 居場所 物体 自分
長い滞在時間に比例しない
ごくわずかの知識
一つでも忘れないように
新しい発見がありますように
歩く。
知り尽くした道を
複雑に進む。
広場に着いていた。ここには何もない。
ふいに視線を上昇させる。
今日は快晴だ 天井が青い
自身では 珍しく行った動作だった。
大きな木が目に入った。
青と緑が存在している。
木に寄りかかる。
強い木だ。
今まで気付かなかった
僕は未成長だ。
狭い物事だけを見て、考え続けていたから
実際の事実を知らないまま
勝手に思い込んでしまっていた。
だから、
まだ
この街を
知った気になんてなれない。
これから
たくさんの小さな理解の欠片を
集めていこう。
この木みたいな
大きな何かに出会えることを信じて
『きみ、ひとり?』
背後に何者かの気配がする。
『ここは きゅうのちく みたいだね』
『なぜきみがこのまちにいるの?』