Tower
『さすがにエルに修行は…違うな』
『…』
『そうだ!僕らのアビリティを使って補助するよ』
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僕ら?
『僕とおじさんのアビリティを使って』
『何か助けられることを探そうと思う』
助けられること…
『おじさーん』
❲なんだ、まだ行ってなかったのか❳
『まだってなんだよ…』
『それよりさ、おじさんと僕のアビで』
『どうにかエルの補助が出来ないかな?』
❲表音か?❳
『うん』
❲前代未聞だな❳
『だから二人なの。これから調べるよ』
❲えっ❳
『あ、エルは何してても良いよ』
『ちょっと暇潰しして待っててね』
「…」
ずっと待っていても
答えは出なさそうだな。
せっかく
エヌの町に来たんだ、…回ってみよう。
町並みは
僕の街と さほど変わらないか。
建物、は生きている。
別に それらに生死なんて無いけど
人が住んでいるだけでも 違って見える。
少し奥に進む。
塔が近づいてくる。
真下まで行こう。
遠くから見た塔より
下から見上げる塔の方が
古くて暗い。
外周は予想よりあった。
一周して、何も無いことに気付く。
部分的に目を凝らすと
ドアのような隙間を見つけた。
手を掛ける。
音を立ててドアが開いた。
どうせなら、
この塔のてっぺんまで