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T o w n  作者: 街灯兎
City
180/188

Peace

〖あっ〗

〖__じゃん!〗

〖朝会うのなんて珍しいね〗

〖そう?〗

〖大体遅れて来るじゃん〗

〖チャイム後とかにさ〗

〖それはそうだよ〗

〖家遠いし〗

〖あと地味に着いてからの道が長い〗

〖わかる〗


〖今日は早く来た〗

〖早起き頑張ったから誉めて…〗

〖あーえらいえらい〗

〖投げやり過ぎない?〗


〖明日も頑張って起きて〗

〖えー〗

〖毎日は無理かも〗


「……」


7


がっこうに入るまでの

道のりを歩きながら

知らない2人が会話しているのを見る。

「「(長話聞く前の

この時間が一番平和なんだろうなぁ…)」」


今日はびょういんから直接がっこうへ来た。

帰りは家に帰って良いらしい。

けんさ?をしたが

悪いところは無かったようだ。


びょういんで知り合った人と

また話す約束をしたらしく

どこか気分が良さそうだ。



部屋に入る。

見知った人を見つける。


「あ」

「おは〖無事か!?〗

「……無事だよ」

「俺も気づいたら病院いてびっくりしたわ」

〖いやほんと何もなくて良かった〗

〖でもなんかあるといけないから安静にな〗

「分かってるよ」


〖おっ〗

〖早速 過保護

発動してんむぐぐ〖後で話そうか?うん?〗

「過保護?」

〖こっちの話〗

〖ちょっとあっち行ってくるね?〗

「?」

「うん」


「「(なんか嵐みたいに連れてったな)」」



〖はよっす〗

〖っすー〗


女子が男子2人とすれ違って

部屋に入ってきた。


〖どうだった?〗

〖いやあいつすげぇわ〗

〖2時間だよ〗

〖2時間??〗

〖すげくね?〗


「?」


〖前言ってたおっさんでしょ?〗

〖そう〗

〖見た目に反してすごかったわ〗

〖いや、見た目通りかもしんないけどww〗

〖あんたまたやるのw?〗

〖とうぜんしょ?〗


〖あー強かったなー〗

〖てかあんたが強いんじゃないの?〗

〖え~そんな〗

〖強いんはおじさんだよー〗


「……」


強い?

戦いでもしていたのだろうか。

「「(おじさんと女子が

どんな状況で戦うんだよ)」」



〖ごめん戻りました〗

「?」

「うん」


〖あ、そうだ〗

〖__が休んでた間 授業ちょっと進んでるわ〗

〖はいこれ、最近のノート〗


〖おい俺のじゃんそれ〗

〖いやだって

俺のは寝てて暗号化してるから〗

〖起きろよ〗


〖…まぁいいや、今ある分だけ貸すわ〗

「ほんとに助かる」


〖(お前が過保護にしてる__に

ノート貸すために

授業真面目に受けないのか?)〗

〖…それは盲点だった〗

〖(頼られるのは悪い気しないし)〗

〖(むしろ頼られたい)〗


「盲点?」

〖いやこっちの話〗

〖(あと過保護言うな)〗

〖そんな睨まんでもいいじゃん…〗

「?」



音が鳴る。

また立っている人の話を聞く時間が始まった。


びょういんにいる間に

確かに話の内容は進んでいるようだった。

この時間は話を聞き流しながら

借りたノートを書き写す作業に徹するようだ。


〖前回ではここまでで終わってたけど〗

〖前、何が大事って言ってたか

覚えてる人いる?〗

〖そうだな…今日は_月__日だから…〗

〖じゃあ__、分かるか?〗

「?」

「えっと」

「……」


ノートを見る。

一面が黒で

何が大事なのか見つけにくい。

文字も読みにくい。


〖あ、__休んでたよな〗

〖後で周りから教えてもらってな〗

〖俺に聞いてくれてもいいぞ〗

「はい」


〖じゃあ__…〗


………



〖ごめん俺のノート分かんなかったでしょ〗

「いや?」

「まぁ自分の字じゃないから

時間はかかるけど…」

〖やっぱり女子みたいに

色ペン使って装飾した方が良いのかな?〗

「目的が装飾の人も中には居るんだろうけど

大体は見やすくしてるんだよ」

「俺だって最低限のペンは使い分けるし」

〖ほぉん〗

〖なるほどな…〗

〖次からカラフルにするわ〗


〖……〗

〖嫉妬か?〗

〖ちげぇよ〗

〖なんだよいちいち絡んでくんな〗

〖はいはーい〗



上方の時計が昼を指した。


皆が席を移動したり

廊下に出て行っている。


「ちょっとパン買ってくる」

〖いてらー〗


階段を下りて

食べ物が売っている場所で

幾つか買って行く。


階段を上がり

廊下を歩く。


先程の女子達が目に入る。

廊下で立ち話をしている。


〖…でさー〗

〖こいつ__と__…〗

〖え?それはやばい〗

「「(盛り上がってるなぁ)」」


同じ部屋にいない女子も混ざっている。

「……」


それを横目に部屋に戻った。


〖おかえりー〗

「ただいま」

「さあ食べるぞ」


食事の用意をする。


〖弁当も食べるの?〗

「うん」

〖食い過ぎじゃん〗

「食える量買ってきた」

〖追加食料が多いな君は〗

〖病み上がりなのに〗


「だからなんもなかったって」

「普通の食べ盛り」

〖とすると……〗

〖俺が少ないのかな…?〗

〖………〗


〖あのさ、しれっと

俺らの中に入らないでくれる?〗

〖えーいいじゃーん〗

〖俺も__君と飯食いたいなぁー〗

「一緒に食べようよ」

〖まぁいいけどさ……〗


〖いつも2人で食ってるの?〗

「そうだね」

「なんか雑談しながら」

〖それたまに俺も混ぜてよ〗

「いいよ」


〖まあ毎日は来ないから安心して〗

〖俺は気分で動くタイプだから〗

〖はあ…〗


〖こんなやつだけど

これからも仲良くしてな〗

「勿論だよ」

〖……〗

全ての話が終わり、音が鳴る。

家に帰る。

寝る。

起きる。


がっこうに行く。


〖今日は__が休みだな〗

〖えー今度は何処行ってんだよー〗

〖ねー〗


次の日。

また次の日。


〖今日も__が休み〗

〖誰か事情知ってるやつとかいるか?〗

〖__、やり取りしてるんだろ?〗

〖えー知りませんよ〗

〖最近は既読にもならないんで〗

〖まじで消息不明っていうかー〗

〖まぁそんなに気にしなくても

そのうち来ますよ〗


〖(…あとで連絡してみるか)〗


〖とりあえず解散〗

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