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T o w n  作者: 街灯兎
Along the way
17/188

In detail

『そうだな…』

『君は白い服を着ているから…』


『L…

エルなんかどうかな?』


エル、


どこから 出てきたんだ…


『…勘、じゃなくて

似合う名前だと思って』


「…」


『でもこれは仮の名前ね』


『本当の名前が分かるまでの』


0--__ _


『…じゃあエル、行く?』


うん


『あ、荷物とか大丈夫?』


無いから大丈夫


『そ、そうだったね』


『ひとまず 無理の無い程度で 移動しよう』



歩行する。

いつもとは進行方向が逆だ。


境界線を越える。


同じような景色の中に、増して 緑が多く見える。


一度も、この街の外に 出たことがなかった。



『…』


「…」


『…』


「…」



『…無言も寂しいな』

『なにか話そうよ』


話すって、出来ないけど


『そういう返答の仕方でいいから、ね』


『んー でも、話題が…』

…透聴について詳しく聞かせて。


『あ!いいよ』



『何が聞こえるか…っていうと

直接聞こえない声が聞こえるんだ』


直接って

普通に話した時の声?


『…うん』


『その例としては

今 エルが喋っていないのに

僕が聞いて返答ができる、とか』


『あとは、埋まっている物の内部の声とか』


『聞き取れる筈が無い声を聞くことができる』


『ちなみに、このアビリティのランクは 3 くらい』


3? 急に微妙な数字を言われても

想像がつかない…


『微妙か…』


『まぁ… 1とか10とか

きりのいい方が 聞こえは良いからね』


『透聴のアビリティのランク 3 って

ちょっと苦労したんだよ…』


ごめん


『いや、いいよ』



『(エルの疑問は素朴だけど…

だからこそ、答えることが難しい)』


『(でも)』





『エル』



『なにかあったらいつでも』

『聞きたいこと、遠慮しないで言ってね』


「…」



ありがとう、エヌ。


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