He has no name
僕の前にあった光が消えた。
その後、同じ光が浮かび上がった。
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職業 街人
HP 100
MP ---
AP 40
SP 15
BP 70
この人より低い。
『…あれ、パーツの不具合かな』
『名前が表示されてない』
名前が無い、のか?僕には
『無い訳じゃないと思うんだけど…』
不具合? って?
『不具合っていうのは、……
このパーツの文字表示能力が
一時的に欠如するっていうか…』
『…ミスだと思う』
『しばらく待ってみようか』
………
しばらく待った。
何も変化がない。
『あれ…』
『この原因は分からないな…』
『僕では』
『おじさんなら 何か知ってるかも知れないけど』
『…君』
『ずっとこの街に居たい?居たくない?』
どちらでもない。
ただ、ここは調べ尽くしてしまったから
これからも つまらないことは確かだ。
『…新しい情報が欲しいとは思わない?』
手に入るものなら何でも、欲しい。
『…そこでだ』
『僕はこれから自分の町に戻る』
『君も着いて来ない?』
町へ行くのに?
『そう』
『ここを出たからって
ずっと 戻って来れないとは言わないよ』
「…」
『あ、あとさ』
『僕を「エヌ」で呼んで欲しいな』
…エヌ
『…』
『僕は君のことを なんて呼べば良いんだろう…』