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T o w n  作者: 街灯兎
The fifth
154/188

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〖本日も異常、問題ありません〗

〖ありがとう〗


〖他に何か?〗

〖ではあちらの確認も頼む〗

〖はい〗


〖…くれぐれも無理はしないように〗

〖分かっています〗


9--__ _


〖おつかれ〗

〖…あぁ〗

〖此方はあれ以外、何の弊害もなく進んでいる〗

〖此方もだ〗

〖そろそろ…実行する頃合いか〗

〖そうだな〗


〖それにしても〗

〖事件から数年経ったものだが〗

〖先駆者が呆気なく、とはな〗

〖……〗


〖全貌を見てどうだ〗

〖これでもあの人は普通と言えるのか?〗


〖…何を言っているんだ〗

〖あの人は初めから

普通には生きていないじゃないか〗


〖我々にとっておかしいことが

あの人の普通なんだ〗


〖変わっていなかっただろう?昔と〗

〖だから、死に方も普通でないのが普通だ〗

〖呆気なく死ぬなんて考えられるものか〗


〖(普通の死に方って何だ…?)〗


〖私は〗

〖あの人があれだけ

研究を自由に行える技量を持っていることが〗

〖何より羨ましい〗

〖……〗

〖完全なる模倣をしたいという訳ではないぞ〗


〖…いいか、これからは2人で完成を目指す〗

〖あの人がしたかった事ではなく、

本来されるべき研究をする〗

〖これが成功すれば、我々の夢が〗

〖社会の願いが〗

〖……〗

〖完全体に相見えるのも近い〗



_ …__ _……


いつからだろう、

パーツの表示が時々出なくなる。

『それは僕もだよ』

『文字とか数値とかが一瞬ね』

僕のは

名前だけ、消えかかったりするんだ。

『……』


『一時的な何かだとは思うけど…』


『初めて会った時も

表示されてなかったし、問題無…』

『……』

『いや、それは僕が名前を付ける前か…』

『……』


『ほら、完全な物って何処にもないでしょ?』

『文字が消えかかることくらい、いくらでも…』

『あるのかな…?』

「「………」」


『アイのは大丈夫?』

‘特にこれといったのは無いと思いますよ?’

‘今でもちゃんと表示……あれ’

‘私もでした’

『……』

『皆が同時に消えかかってる…』

‘何でですかね…?’


『大体、何の為に

パーツが存在してるのかって思わない?』

『ステータスを表示する意味もよく分からないし

どんな基準で数値化されているかも分からない』

『これを信じきることはできないな』


『エルの所にもあったし、僕の所にも』

『唯一…今、

存在を確認できる人だけが持っている物』

『…だと思っているけど』

『街の無人化と関係あるのかな?』

『持ってないから消えたとか…それはないか〜』

『それが本当なら、』

『僕等はパーツを見つける以前に

居なかったことになるし』


『何でも関係付けてたら真実が遠ざかるなー』

『尻尾も掴めてないんだけどね』

『これに関しては』

‘(なんか…悲しさを感じる)’


〔街の無人化は〕

〔いつ、何故起きたのか誰も分からない〕

〔それを覚えている人が居ないからな〕


〔俺等が知っているのは〕

〔此処が急に「消えた」ってことしかない〕


〔それで言うと、新たな発見〕


〔エルは重要参考人だな〕

〖エムさん、報告します〗

〖どうした、何かあったのか〗


〖あの子の反応がありました〗

〖…!!〗

〖すぐ行く〗

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