Scary play
〖こんにちは〗
{…こんにちは}
〖受け取りに来たのですが〗
{……}
{こちらになります}
〖ありがとうございます〗
{………}
812__ _
〖(これは何だ)〗
〖(あの子の私物か?)〗
〖(いつ外に出れたんだ)〗
〖(常々逃がさないようにと言ってあるのに)〗
〖(…今そんなことはどうでもいい)〗
〖(外に出て
あの人に何をしてもらっていたんだ)〗
〖……〗
〖(渡して 使えそうなら取り上げる)〗
〖(使えなくても
その時はあの子を使えばいい)〗
〖(いい話だ)〗
ジェイが戻ってきた。
〖これは何かな?〗
「僕の物です」
「受け取ってきてもらって
ありがとうございます」
〖……〗
手渡される。
「「(パーツとパズルが1つになってる)」」
これでパーツを使って
移動出来るようになったということか。
「「(確かに使いやすくなってる)」」
あの女性、こんな高度な作業を
無料でしていて良いのだろうか。
「「(絶対、代償貰わないと損だよね)」」
「「(本当に親切なボランティアだ)」」
〖…〗
〖それは何?〗
「…僕の物です」
〖それで何が出来るの?〗
「秘密です」
〖……そっか〗
「「(笑顔が怖い…)」」
〖ねぇ君、試しに何かそれでやって見せてよ〗
「……」
〖見てみたいなぁ。お願い〗
「…はい」
パーツの文字盤を出現させる。
ステータスとは別に、
パズルの機能が追加されていた。
これで帰ろう。
「「(これ以上此処に留まってはいけない)」」
「「(何か悪い予感がする)」」
「「(一刻も早く帰らないと)」」
〖(私の使うものと似ているようだ)〗
〖(違う機能がありそうだな)〗
〖(使っている機器に取り込もう)〗
〖(ついでに、この子も)〗
僕は操作する。
視界が歪み、街が見えた。
帰ってきた。
「「あー…大変だったね」」
身体の疲労は無い。これでも。
『あっ!エル!!』
‘おかえりなさい、エルさん!!’
“無事でしたか”
〔大丈夫か?あんなとこで〕
走り寄ってくる。
「「危険なことばっかりだったよ」」
『Aから聞いてたよ』
『熟知で』
『ジェイだっけ?あの人変わった人だね』
「「変わってるというより狂気的だけど」」
〖………〗
「…あれ」
「どうしたの?」
〖………〗
「?」
〖………〗
〖…消したな〗
「え?」
〖何処へやった〗
〖転送か?〗
〖後で取りに行くつもりなら、逃がさない〗
「…何言ってるの?」
「ぼく、分からない……」
〖……〗
〖(記憶も消したのか?)〗
〖(忘れた振りをしているのか?)〗
〖(それなら、思い出させるまで)〗
「………」
〖これから、私と遊ばないか?〗
「えっ!いいの!?」
〖うん。君がいつもいい子にしてるから〗
「わーい!あっちの子達も一緒に」
〖私は君と遊びたいな〗
「ふーん?…いいよ!遊ぼ遊ぼ!!」
〖うん、着いておいで〗
「やったぁ!何して遊ぶの?」
〖そうだねぇ〗
〖怖い遊びをしようか〗
「怖いの、ぼく苦手」
〖それじゃあ克服しよう〗
〖克服したら、強くなれるよ〗
「強く?」
〖ほら、皆に自慢出来るでしょ?〗
〖ぼくは、こわいものなんてないぞって〗
「うーん…」
「分かった!怖い遊び、しよう!!」
〖いい子だね。始めようか〗