表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
T o w n  作者: 街灯兎
C ity
140/188

Privilege

小屋からエヌ達を帰して

僕だけ残る。

危険な所だと分かったので、

パズルは持ち歩くことにした。


さて、始めるか。



803__ _


「「何処に行く?」」

僕は今、この都市の住人になっているだろう。

怪しまれずに入れる所に行こうか。


まずは建物の反射する壁の前に行き、

全身を確認する。

「「背が高い」」

そうだな。

髪が肩まであり、それを結んでいる。

「「性別は、女?」」

顔からして男だろう。かなり美形だが


「「じゃあ行けるところは広いはずだ」」

それは分からない。

まぁ、この容姿で入れる所を見極めるより、

僕が行きたい所へ行く方がなにかと気が楽だ。


…笑っておけばなんとかなりそうだしな。

「「うん、美形の特権」」

でも、笑えるのか?僕が

「「ボクがほとんどやってるんだから」」

「「容易いよ」」

建物の壁の僕は爽やかな笑顔を振り撒いた。



博士がさっき侵入に失敗した所、

あれは気になる。

「「あそこは制限ありそうだよね」」

「「身分を選びそう」」

この顔はその身分なんじゃないか。

「「気になるなら行こうよ」」

…そうだ、博士は無理矢理入ろうとした。

「「?」」

だから、何か持っていないといけないとか

何かでどうこうしないといけないとか

そういう物があるんじゃないのか?

「「ありそう」」

「「だけど早く行こう」」


長いこと歩いた。これで2回目だ。

疲弊よりも

同じような道ばかりで退屈になった方が強い。

「「正面突破は駄目なんでしょ?」」

また、何かが出てきてしまう。

「「でも、これ以外の入口なんてあるのかな」」

……


少しの間の後、足が動く。

エル、やはり正面しかないというのか。

「「何のこと?ボクは何もしてないけど」」

そうなると、僕が歩いているのか。

「「何、どうしたの」」

無意識か?

僕は迷わずに正面の入口に向かっている。

すると、両脇に人が現れた。

〖お疲れ様でした〗

〖明日は15件です〗

「ありがとう」

2人を見ずに僕が返答する。これはエルだよな。

「「…」」


違うのか。

「「違うよ、気付いてよ」」


扉が開く。

僕は何もすることなく中に入り、

歩き慣れているように建物の

ある場所を目指しているようだ。


これは何だ、この勝手に足が動いて

エルに操作されているような感覚は


「「だから、ボクじゃないっての」」


それだと、僕が歩いている他ないじゃないか。

エルだろう、僕はなにもしていない。

「「ボクもだよ、何回言わせるの」」


気付くと

大勢の人が通っている廊下に出ていた。

〖おい〗

立ち止まる。

〖独り言は部屋に入ってからにしてくれないか〗

「?、すまない」


ここにずっと立っていそうな人から注意された。

警備しているんだろうか。

それだけ此処が守られているということだよな。

「「そこまで守っていそうな人、

多くないけど」」


〖……〗

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ