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T o w n  作者: 街灯兎
C ity
139/188

Escape

『いやいや、何が起こったんだよ、っ!』

〔知らねぇよそんなもん〕

‘あそこで何したんですか!’

〔ただ入りたかっただけなんだが…〕

「「もうその時点で

追いかけられる理由になってるじゃん」」


802__ _


後ろを向く。

人は追いかけてきていない。

何が来ているか、というと

〔っ、回り込まれた…!〕


よく分からないが、魔物らしき生命体だ

ワイの言っていたものの類だろうな。

しつこく黒い煙が着いてまわる。

〔誰か追い払ってくれよ!〕

‘無茶ですよ、これに勝てる能力なんて…’

‘ありましたね!’

‘やってみる価値はあります’

〔任せた〕


アイが立ち止まり、魔物の目の前に出た。

髪が異色になり、魔法陣が出現する。

魔物のコピーと見えるものを召喚したようだ。

あとは強そうな生命体をいくつか。

これは見たことがない。


魔物は跡形もなく消えた。


エヌの時も髪が異色になったことがあった。

これは能力の応用を

使った時に変わるものだろうか。

だが、髪が変わらなくても出来る応用もある。

何が違うのか?

…今、考えている余裕は無い。


‘やりました’

‘これで大丈夫ですよ…ってもう逃げてる!’

〔俺らは先行ってるからなー〕

『休憩所目指してるから着いたらねー』

‘あそこ休憩所でもなんでもないですよ!?’

‘全く、あの人達は……’

僕とアイ達が残った。


‘さ、エルさんも行きましょうか’

頷く。

「「(あいつら感謝してないな…)」」

これはアイが居なかったらどうなっていたか。

合流しよう。


〔あれ、どんな仕組みなんだろうな?〕

『?』

〔家を守る生命体か。

そういうの、俺も導入するかな〕

『何言ってんの、

ああいうのとは関わりたくないでしょ…』

『あとちょっと黙っててくれる?』

『走ってるだけで限界だから』

〔……〕


夜。本来は真っ暗な時間。

此処は明るくて、昼のような賑わいと

暗闇には禍々しいものが潜む場所。

あの生命体は何だったのか?

僕が此処で調べることの1つにしておこう。


〔おいまただ!アイ来てくれ〕

先の方で博士の声がした。


“とにかく追い付きましょう。私も支援します”

‘ありがとうございます’



…小屋。

『……』〔……〕

あれから幾度と

魔物らしき生命体に襲われかけ、追いかけられ

散々だった。特にエヌ達が。


『エルの話だと、問題はあっても

何かと来たら楽しそうだと思ってたんだけどな』

『…これはもたない、僕の色々が』

〔調べる場所は沢山あったが〕

〔こうも邪魔されるとなぁ〕

‘私が居なかったら

今頃2人は居なかったかもしれないんですよ’

『それはごめん、迷惑かけた』

〔すまん〕


『エル、こっちから行きたいって言ったんだけど

もういいかな…ありがとう』

前まではこんなに悪くなかったんだが。

「「(今回も大変そうだ)」」


『体験すると

今までエルがどんなに苦労してたか

分かるような気がするよ』

“まぁ、発展は何処かで

悪い面も生み出すものです”

“仕方ないと言えば仕方ないですね”

“エル様、誰になるかは不明でしょうが

無事でいてくださいね”

〔おいおい、そんなに

命に関わるようなことじゃないだろ〕

『しっ!』


多分、僕は

何処かの建物の人になるんじゃないかと思う。

今は何故かエルのままだが。


…謎は溜まっていくが、

一旦エヌ達を街に帰そう。

巻き込んではいけないからな。

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