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T o w n  作者: 街灯兎
C i ty
132/188

Inspection place

〖…そうですね、

覚えていない所はこれで全部でしょう〗

「助かる」


712__ _


「…それで、私が決めたb案とやらの詳細は?」

〖規模を拡げる、という案です〗

〖現在、実験に関わっているのは少人数です。

本格的に…より細かな調整や

新しい取組を始められるという点において

この案はaよりも持続でき、

かつ進行に大きな促進力を

持たせる事が出来るという…〗

「分かった、これで大体掴めた」


「計画について話をしてくる」

〖はい〗

「手間取らせたな」

〖……お気をつけて〗



「……」

「なあ、」

〖どうした〗

〖…ノックぐらいしろ。エム〗

「何やら私が迷惑をかけたようだな」

〖…?〗

〖それはいい、今は体調管理と計画だ〗

「……」


「どこまで進んだ?」

〖今、何人かからb案に沿った計画が出されている〗

「…いつ実行に移す」

〖近々で良いだろう。もうこの町は活気が無い〗

〖丁度良い土地だ、有効に使おう〗

「……」

〖エムも指揮役として自由に動いてくれて構わない〗

〖手始めに要らない建物や設備から壊していけ〗



「(町人にどう理解させ、町ごと研究に使うか)」

「(催眠も一つの手だな)」


〖エムさん〗

「何だ」

〖これから何処へ?〗

「町だ」

〖何を?〗

「…視察だ」


〖もう動き始めるんですね、

流石仕事が早いエムさん方だ〗

「…もういいか」

〖あ、はい〗

「(なんだ、過保護だな)」

「(それだけ私が頼りなかったか)」

〖……〗



「……(眩しい)」

「(大通りはまだ賑やかだろうが、

一応何処か潰れそうな所でも…)」


「……」


〖あっ!こないだの!〗

「?」

〖何か買う気が出てきたのかい?〗

〖それなら今…〗

「私が何か欲しそうに見えるか」

〖え〗


〖……見えるよ、見えるとも!〗

〖顔に出さないだけだろう?〗

「今日は視察だ」

〖別の日は視察じゃないだろ?〗

〖でもまぁ、そんなお堅くならないでさぁ〗

「……」


〖おっ、お嬢ちゃん!また会ったな〗

〖これは運命だ!さぁこの機会に〗

「私は貴方とは会っていない」

「それに」

「運命にしてはやけに薄っぺらいな」

〖あ…〗


「(客に飢えているな)」

「(これならいつ取り壊しても問題ない)」

「(あとは説得力のある…)」


「(壊すともなれば

奥の奥まで視野に入れてからだ)」


「(森林は間違いなく平地にされる。

此処に住居があれば、移動でもしてもらうか)」

「(土地を拡げるにしても、町民にも生活がある)」

「(全員の家を管理するのも面倒だ)」


「……」

「(あまり外に出ない為か

体力が落ちてきているな)」

「(森に家は……)」

「(小屋)」


「…誰か居るか」

「……」

「(空き家か)」

「(…誰かの所有している家の可能性もある)」


「(鍵はかかっていない。無用心だな)」

「(壊されて困るものはあるか…?)」


「…このくらいか」


「(外見にしても、中にしても

人が管理している家屋なのかどうか)」

「……」

「(最終的には、壊されてしまうだろう)」


「(これ以上奥に行っても林が続くだけだ)」

「(今日はこれで良しとして、明日…)」

「?」


「……あぁ」

「子供の遊びか」


「此処一帯は土地にしても良さそうだ」

「(子供は新しいものに目がいくものだ)」


「(こんなに汚れたテントなんて物、

もう忘れられて不要だろう)」


「(大方何処を壊しても良いかは判断がついた)」

「(明日から始めるとするか)」

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