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Ability
『この新聞、もう読めるでしょ』
「…!!」
『これも情報。
小さくても大きくても情報。大切なね』
『だから、君の記憶でも
それと全く同じことが言える』
「…」
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『さて』
『これからどうしようかな』
逆に聞く。
『ん? うん』
手掛かりはどのくらい持っている?
僕よりも 多の知識があるから
きっと何か知っているだろう。
『…』
『あんまり…無いかな…… ごめん』
『僕は調査をしているといっても
何ヵ月か前に 始めたばっかりで……』
…そうか。
『でも、行動を起こす前からも
収集はしていたよ』
『その時は
自分の町の中しか 移動が出来なかったし
第一 視野が狭すぎたけど』
『それでも掴んだことといえば
このパーツのことくらい』
『あとのことはいらないから切り捨てた』
そしてまた 少し前の話題に戻る。
『えーっとね…』
『僕が持っている パーツのアビリティは』
アビリティって何なんだ
『ざっと言うと能力。特性、属性… とか』
『今も、というか…
此処に来たときから 発動しているけど』
『透聴のアビリティ』
透聴?盗聴じゃなくて?
『似たようなものだね』
『意味は違うけど』