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T o w n  作者: 街灯兎
C i ty
129/188

Sun and time, meeting

難しい事を考えよう。


ここまで待っても一向に

時間の経過する速度は変わらない。


…それでも少しは早く外に出られるだろう。


709__ _


……いや、僕に考えられることは少ない。

頭が悪い。

色々と言語や思考の面において

エヌ達に助けてもらったが、やはり悪い。


何かしなければ。


探す。

建物、部屋から出ない条件で

暇をどうにかできる物。


本棚。

部屋という認識しかない空間だったが、

本があった。

以前は読めなかったが、今は読める筈だ。


目に留まった本を開く。

読めるが、意味が分からない。

どこまでも誰かの助けが必要なのか、僕は。


「「…たいよ、太陽?」」

「「何の本、それ」」


とりあえず分かるところだけでも

読むことにした。


……


「「ねぇ、今度はボクが退屈」」

なら、読むのを手伝ってくれないか。

「「…」」

「「(やることないし)」」


「「勝手に読んで」」

「「ボクはエルの視界で読むから」」

そうか。


分からないところは、帰った時にエヌに聞こう。


紙をめくる。

文字は読めるが、

意味が理解できるのは半分くらいか。


「「(太陽は動き、物に影を作る)」」

「「(影の長さで__ ここから読めないな)」」


……

おおかた読んだだろう。


「「どうだった」」

何やら太陽が時間と密接に関係している、とか

そういう内容だった。

「「ふーん」」


太陽が昇る、沈む。

何だろうか。

これで判断していたと書いてあったな。


今は寝る時間だ。

外はどうなっているのか。

人が寝ることが出来る変化が起きているのか?

外に出た時から。


廊下に出て、窓を見る。


何かが光っている。

他は真っ黒で、ただ、何かが光っている。


これは本によると、夜、らしい。

確かに、暗ければ眠りやすいか。


太陽が、昇る、と、朝、らしい。

人は起きる。

真上にある太陽は、昼、を意味するらしい。

半分と半分の間の時間だ。


光っているものは分からなかった。


「「どう、暇無くなった?」」

少し。


この時間を使って太陽と時間について

考えることにした。



〖エムさん、エムさん〗

〖入りますよ?〗

「「?」」


〖もー遅いですよ、エムさ…〗

〖あ、起きてたんですね、すいません〗

〖って早く支度して下さい〗


何だ?

〖今日は会議があります〗



〖では、まずこれからの方針について……〗

〖a案は続行〗

〖b案は……〗

〖私は、a案がいいかと〗

〖そうですね、ですが……〗


何やら会議を始めた。

大勢の白衣が座って話をしている。

「「(何の話し合いだろ)」」


〖…ほう、エムはどう思うか〗

話を振られた。

「「(え、聞いてない……)」」


「え、えーと」

〖〖〖〖……〗〗〗〗


「私もそう思います!」

「「(同意しとけばなんとかなる)」」


〖そうか〗

〖では、b案寄りでいくとする〗


「「(なんか、決まった?)」」

〖これに詳しいエムなら、判断は正しいな〗

〖そうだな、成功するに違いない〗


〖それでは解散とする。

各自b案を基に計画を練ってくれ〗

〖〖〖はい〗〗〗


「「(え、責任重大?)」」

〖良かったですね!〗

「え?」


〖エムさんの意見が計画になっていくんですよ?

凄いじゃないですか〗


「「(意見って…何も言ってないし)」」

「「(同意すら

何の考えの同意かも分からない…)」」

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