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T o w n  作者: 街灯兎
C i ty
121/188

Outside the building

〖はい、外です〗

「ありがとうございます」

〖……〗

「?」


701__ _


〖本当に大丈夫ですか?〗

「え、大丈夫です…?」


〖何かあったら言って下さいね

僕でも、あの人でも〗

「はい」

あの人、?

「「(さっきの人じゃないかな)」」

〖…原因がストレスだったら

相談は僕の方が良いんですがね〗

「?」

〖じゃあ、一階に居るので〗


立ち去っていった。

また迷ったら探すとしよう。


〖(人が変わっ…

エムさんはそんなこと無いはずだけど…)〗

〖(でも、あの後だから多少は…人格が)〗


「「親切に教えてくれたね」」

そうだな、有り難かった。

「「で、何処に行くの?」」

手当たり次第、のつもりだ。


「「…止めないけど」」


フィンだったらこれがある、あの人が居るという

大まかな記憶と一致すれば

大体フィンだろうと思う。

「「(雑)」」


大きな建物から離れ、町のような所に近づく。

だんだんと周りの様子が見えてくる。


町に入る所には、フィンであれば

いつも挨拶をして出迎える二人が居る。

「……」

が、居ない。おそらく休憩時間か何かだろう。

交代制とも言っていたからな。


町に入り、

一番豪華な家や飲食店、家畜小屋を探す。

飲食店はある。数が増えた。

家畜小屋は倉庫のような

しっかりした造りになっていた。

雨風が完全にしのげそうで家畜達は大喜びだな。

「「……」」

豪華な家は…誰も住んでいないらしい。

「「廃墟?」」

そこだけ、草や蔓が

まとわりつくように生い茂っている。


他の建物はフィンと似たものもあれば、

エスが居た町より質素になっている家もあった。

…小さな家が増えているような。

「「どうなったんだろう、あれから」」


見渡す限り、人の気配は無い。

さすがに一軒一軒を調べていると

あの男の人に心配されそうだ。

何ヵ所か確認して戻ろう。


飲食店。

そこには大勢の人が料理を食べていた。

なるほど、今は食事をとる時間なのか。

なら、人が居なくても納得だ。


家畜小屋。

エスが暮らしていた所だ。

今は完全に家畜しか居ない。

と思いきや、下に繋がる階段がある。

降りると鍵がかかっていた。

何かを閉じ込めているのか、防犯なのか。

それは気にしなくていい事だ。


豪華、だった家。

クモの巣も張って雰囲気が違う。

もう人は住んでいないが…

壊すか誰かが住もうとしないのか。

と、僕が思ったところで何も変わりはしない。


「「満足?」」


あと1ヶ所ある。


パズルがあるはずの小屋。

ちゃんとある。古くなっている。


「「何か分かった?」」

とりあえず此処が

フィンだろうなという事は分かった。

あの建物はフィンにしかないだろう。

「「……」」


「「これで、多分だけど、此処まで同じなら

これから行くだろう所も

フィンの可能性が上がるよね」」

そうか。

「「ボクらが来るのはフィンだけだとして」」

「「そうしたら、何でフィンなの、とか

どうしてボク達は

フィンなんか行き帰りしてるの、とか」」

「「よく分からないよ」」

……


帰ろう。

「「今の聞いてた?」」

建物に戻る。

此処がフィンだとしてもこの建物は何なのか。

客観的に見れば、

フィンの近くに

大きな建物が建っただけではないのか。


発展は続いているんだな。


あの白衣の男の人、と言うと

二人程居るが

今一階に居ない人の元へ戻った方が良いだろう。


「「愛想悪い方?」」

悪いかどうかは分からない。


「「準備が終わったかもしれないしね」」

だから、また道案内を頼もう。

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