System
「…訳の分からない?」
「それはどういう事ですか」
〖……〗
〖それは此方が聞きた「ねぇ??」
〖(あぁ…こっちが本物だ…間違いない)〗
〖(こ、怖)〗
〖〖今すぐに〗〗
606__ _
〖…なんだね、エス〗
「今日の成果を報告しなさい」
〖急…〗
「え?」
〖…………〗
〖…そんなもの、滅多にしないではないか〗
「今日は例外なの、お父様」
〖……〗
「私が居なかった分、ちゃんと」
〖エスは今日、既に私と面会を終えているのだが?〗
「最後まで話を聞きなさい」
〖ひぇ…はい〗
〖…今日も特に町に変化なし〗
「それだけ?」
〖エスが此処に来た時だけ異常あり……〗
「そこを早く言いなさいよ、簡潔にね」
〖エス、此処に、来た。
何で虐待があるのかと聞いてきた、エスが〗
「……(簡潔ではある、か)」
「それで?」
〖町の、存続の為だと〗
「……」
「私じゃないから良いものの」
〖?〗
「私だったら叩き直したわよ」
〖……〗
「今からそれをしますね、お父様?」
〖……はい〗
「まず、町の存続?
そんな言い方は甘いにも程がある」
〖……〗
「あのね、虐待、理由から言うけど
この町は平和過ぎるのよ」
〖(それでいいじゃないか)〗
「まぁ、昔はちょっと
治安的に問題があったらしいけど。今はどうよ?」
〖平和です〗
「そう、それが今の問題」
〖(何故だ)〗
「初めに言った事、忘れてないでしょうね」
〖お、覚えておりますとも……
「此処で牢屋行きの刑が下る事は滅多にないし、
もし刑が下されても 町民は慈悲が有りすぎて
すーぐに釈放する上、家に上がらせて
もてなしてしまう程優しいのよ」〗
「声真似は余計です。気持ち悪い」
〖……〗
〖「そこでこの町の欠点、
罪人に甘過ぎる事を町全体で改善していこうと考え、
制度を作った」と言っていた〗
「内容は?」
〖まずは第一歩!長の娘を虐めよう!!虐げよう!!〗
「……」
「制度は現在も進行中ね?」
〖うむ、呼び掛けやレクチャーをしている〗
「甘っちょろいのよ!!」
〖え〗
「それ、広告の仕事?
~○○のやり方講座~ みたいな甘さを見せるな!」
〖はい……?(ちょっと意味が分からな)〗
「あと、私が家畜小屋で生活してるってのも、
もうちょっと屈辱的にして!」
〖……〗
「でないと、未完成の虐げを罪人に向けてしまう」
「優しさ」
「それがモロに皆に伝わるのよ」
「見回りに行ってみたら、まだ少し残ってたわ」
〖……〗
「もっと罪人、いや、
掃除が行き届いてない台所に落ちた
ヨーグルトを素手で拾うの嫌だわ~
ってくらいの差別の目で見ないと」
〖(優しさってなに……)〗
「聞いてる!?お父さ……お父様」
〖(可愛…)〗
「そんな愛でるような目をするな!
私は制度の対象なんだ!虐げて下さい!」
〖……(どうして罪もない娘を
こんな目に遭わせなければいけないのか)〗
「さぁ、明日から立て直すわよ!」
〖……〗
「返事!!」
〖っはい!〗
「……」
『戻ってきたね』
❲………❳
「「戻ってきた」」
行ったきりなんて事は無かったな。
『うん、それは本当に良かった』
『でも、不思議だよね』
「「何が?」」
『このパズルを使って
何処かへ行けるっていうのはさ』
…確かに
何の為にあるのかは分からないが。
『あ、』
?
『エルが戻ってきてからなのか、
パズルに2って書いてあるのがはまってる』
?