Reverse
〖じゃあ、宜しくね〗
〖…あぁ〗
〖……〗
514__ _
{…これだと儲かんないなぁ。
別の地域に移ろうかな?}
{あ、その前に}
「…」
{(やっぱり、お兄さんだ)}
「?」
{!(気配に気付いた?)}
「………」
{(気のせいか)}
「…z」
{もー 起きて起きて!}
「!?」
「ん、ん? ………誰だお前」
{おー 起きたかお兄さん}
「誰だ?」
{私だよ!覚えてるでしょ?
ついさっき別れたばっかりだもんねー}
「……」
{違うの?じゃあ ケイのお兄さんだったりして?}
「……(なんで名前知って…)」
{(そりゃあ知ってるよ)私はワイだ}
「そうか。で、
何故僕がベッドに寝ていて
お前が上に居るんだ?」
{あぁ、あのね?
お兄さん 帰りの途中で倒れたらしくて、
此処に運ばれてきたんだよ}
「(話が通じない)」
{それなら、単純に起こしやすいから}
「………」
「どけ」
{はいはい}
〖お客様、お代金を〗
「?」
{あ、ちなみに ここの代金は
お兄さんの負担だって}
「……」
「知ってたならなんとかしろよ」
{まぁまぁ。村への寄付だと思ってさ}
「……」
〖まいど〗
「…」{……}
「なんで着いてくるんだよ」
{この先まで同じ道だから}
「……」
{ケイのお兄さんに替わったことだし
事の経緯を教えてあげよう!}
「その必要はない」
{?、そう}
「(僕が替わってた?…あの街の時か。
そうすると、その間…エルって奴が……)」
{そうだね。当たり}
「(なんだこいつ)」
{私、透視 透聴持ちだからねー}
「……」
「(そういえば、エヌも透聴を…って
これは忘れていい記憶!)」
「(僕の体で何をしていたんだ……?)」
{おっ パーツで何やるの?}
「うるさい」
「……」
「(履歴把握)」
「なんっっっっっだこれは!?」
〖?〗
〖?〗
〖?〗
{ちょ、周りに迷惑だよ}
「……」
「(エル、なんてことを…
無駄遣いしやがって)」
{あぁ、行っちゃった}
{エルのお兄さんの言う通り、
ケイのお兄さんならなんとかなりそう}
「……」
{(戻ってきた)}
{(多分、飲食店の件か)}
{(返金でもさせたのかな?威圧とかで……)}
「(よし)」
「(あとは…?)」
「(本、二冊ある。何故だ)」
「(ここでエルが買ったんだな。
…こいつから)」
「おい」
{ん?}
「返品だ」
{何で?持ってないんでしょ?}
「持っている。二冊も」
「だから金返せ」
{…(エルのお兄さんとは真逆だなぁ)}
{はい、5000G}
「……」
{(お兄さんの現金は戻ったね。
でも、私の儲けは減った)}
{見事だなぁ}
「あ?」
{これから何するの?}
「お前には関係ない」
「(ひとまず此処を出て……に向かうか)」
{(行動力あるね)}
「もう着いて来るなよ」
{分かってるって}
{じゃあお兄さん、良い旅を!}
「……」
{(最後までつれないなぁ)}
{(まぁ、いいか。
二人が戻った事は良い事だし)}
{(次は何処に行こうかなー)}
〖ねぇ〗
〖あら、おはよう。お隣さん〗
〖前に来た客がね、
形相を変えて返金しろって来たのよ〗
〖それはそれは〗
〖もう怖くてねぇ
ではお代は結構ですって言って
全額渡さざるを得なかったわ〗
〖貴方何かしたの?〗
〖してないわよ。私はあの客が
お金の単位が分からないって言っていたから
教えただけなの〗
〖…また誤魔化したの?〗
〖知らない方が悪いのよ〗
〖……〗