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転生魔族さんと祭り

「なあ、思ったんだけど。今日はなんのお祭りなんだろう?」


 屋台を周り、手には大量の景品と食べ物を抱えた俺は手ぶらのリリーに問いかけた。

 というのも、くじ引きをすると言ってきかなかったのでやらせて。俺が「まあ、もともと当たりなんてないんだけどね」と言ってしまったがためにムキになったリリーが全部のくじを買うと言う事になってしまった。

 流石に全部買って表に並んでいる景品はありませんなどとは言えなかった屋台のおじさんは泣きながら屋台を捨てていった。

 哀れな奴よ。


 景品には俺は知らないが、周りの人からは羨ましそうな目が時々飛び交った。


「さあ? なんでしょうね。でも楽しければいいんじゃないんですか?」

「それもそうだな」


 楽しむのは良いが先ずは荷物を置きにいかないと……俺が死ぬ。


 取り敢えず、一旦宿をとって荷物を置いた。

 店員が荷物の多さに引いていたのは言うまでもなく、また荷物用の部屋を取ったのも言うまでもない。これ、配るかなにかしないと邪魔なだけになるぞ……。



 祭り散策を再開した俺たちは、今度はパレードみたいなのを鑑賞していた。


「うわあ、皆さん同じ動きをしていて、息が整っていますね!」

「ああ、凄いなあ」


 海外には行ったことないがテレビなどで観るお祭りにも行列を作って行進しながら踊るのがあった気がする。

 ダンスは元の世界には無い感じのもので、俺の語彙では少し現せれない。女の人の腰がクネクネと動いてエロいです! ということだけは伝えておこう。


 パレードが始めると、先よりももっと人が増えてきた。

 俺とリリーははぐれないようにまた手をつねぐことに。


 俺が右手を出すと、リリーは左手で俺の指と指を絡ませるように繋いできた。所謂、恋人繋ぎというやつだ。更にその状態のまま俺の右腕にリリーの両腕を絡ませた。

 り、リリーさん、またですか? また俺の右腕はその柔らかいもので幸せになっておりますけど。

 とは、言えるわけもなく。というより言いたくない! 俺はポーカーフェイスで道を歩いた。



 道を歩いていると偶にカードみたいなものを手にもっている人物を見かけた。

 素材や、何やらは遠目ではよく見えなくて本当に気になる。


「なあ、偶にカードみたいな物を持っている人を見かけるけどさ。あれは一体何なんだろうな」

「ああ、私も分かりませんね。気になるんですか?」

「えーと……まあね」


 先程から独身男共の殺気がもの凄く、そしてその男達が特にそのカードを持っているような状況なのだ。

 何やら負のオーラが満ち満ちている連中はもう怒りで気が狂いそうになっていた。


 俺はその後はずっとその殺気と共に祭りを楽しまないといけなくなった。


 全く俺チートなのに殺されるんじゃないか? ってほどに殺気が集中して俺に来るからなあ。それほどリリーが可愛いということなのか。

 まあ、リリーのこの体型でこの可愛さを誰かの手に渡っていると分かればそりゃあ発狂ものだわな。手は出してないぞ!

 つまり、リリーはアイドル的な存在なのだろう。

 だから他のカップルには目もくれず俺にだけ殺気を放っているのだろう。


 言っておきますが、世の憧れの的のリリーさんはまだ誰にも渡しませんよ?

 まだ、この子はお兄ちゃんのものなのですから。

暫くこの時間帯になるかもしれませんm(_ _)m

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