「カブトムシ」
この時期、
太陽は、、
敵だ。
現場仕事は、つらい。
…あぢー、、、、
なんだこの太陽は、、、、
なんか俺に怨みでもあんのか?
皮膚が、マジで焦げると言うか、
溶ける気がするわ。
…蝉、ちょっと
黙っててくんないかなー。
「こんにちわー!」
「?お??こんにちは?」
「おじさん、何やってんの?」
「お兄さんだ。…溶接。」
「よーせつ?なーに?」
「鉄と鉄をくっ付けてんの。」
「ふーん…。」
「見んなよ?目を焼くぜ?」
「目を焼くって?」
人懐っこい少年だな…。
ヘルメットが、自転車が、
異様にでかく見える、
1年生か?
背負ってるリュックの方が
でかくねーか?(笑)
「ねぇ、目を焼くって??」
「光が出るだろ?火花が。
これを直接見るとな、
夜、目がゴロゴロしてな、
涙が、ちょちょ切れてな、、」
…汗びっちょりじゃねーか、
ま、俺もだけど。
…可愛い子だな、
人見知りしない。
俺もガキの頃はそうだった。
興味を引かれると、
相手が誰であろうと
とにかく、納得するまで
大人に聞いたものだ。
…海でその筋の人に、
「ねえ、
おじさんの背中に描いて有る
女の人は誰なの??」
…って、いきなり聞いて、
親父とお袋がドン引きしたらしい。
…ただ、少年よ、
今は相手にしてる暇はねぇわ。
わりーけど、、、、。
…心、鬼だな。
「おじさん、その赤い点々は火?
赤い点々は火??」
「うっせえな、あっち行けや、
あぶねーぞ?!!」
「これは?これは何?」
「だからあっち行けって!!
あぶねーから!!
こんクソがきゃー!!」
「たけしー!!
職人さんの邪魔しちゃ
ダメよー!!」
「あっ!!ママただいま!」
(げー!!!!)))
「すみませんねー、
なんか邪魔しちゃって。」
「大変、利発なお坊っちゃまでつね、
只今、当店では全ての商品が98バーセント大変おがいもでめがなぢでおぢま
「おじさん、何言ってんの、笑
ジュース飲む?」
太陽が、太陽のせいだ、
俺に怨みでもあんのか、、
あぢー、、、
こ、言葉使いには、
気を付けるべし…。
まさか、施主の息子とは。
…少年はジュースを
持って来てくれた、
虫かごと共に。
用意してくれた扇風機の前で
冷たいジュースを飲みながら
彼のカブトムシの話を
…俺は黙って聞いていた。
…あぢー、、、、。(泣)
でも水着のお姉さんが
見れる。
…味方だ。
内容に関係無いね、
ごめん。