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シンタロウ・オガタの場合 13


第十三節


「ディックは組織の中でもかなりの地位らしいわ。まだ若いけど。しかも武闘派だって」

「ふーん」

 そんなのがこの田舎で売春宿の店番やるかね?出世コースから外れて貧乏くじ引かされたってところだろうか。

 ともかく、若くて武闘派ってのは間違いないんだろう。

 武装だって、あるとしたら別組織の襲撃とかだから、警察官がお詫び程度に持ってる9パラのハンドガンじゃなくて、銀玉鉄砲みたいに大量の弾丸をばら撒くマシンガンかサブマシンガンってところだ。

 軍隊の統制とはまた違うだろうが、それなりに組織的に動けそうだ。

「とにかく話して来る」

「やめてシン!」

 カウンター越しに身を乗り出して来るメグ。

「あなたはもうこの地を離れた方がいいわ。きっとスミスが今頃報告してる」

「有難い言葉だけど…」

「この砂漠の下に何人埋まってると思ってるの?あの連中の中に丸腰で飛び込むなんてありえないわ」

 しばらく考えているシン。

「…わかった」

「分かってくれたのね」

「その店の名前だけ教えてくれ」

「…バニーズ・バー『ゴリアテ』よ」



第十四節


「…営業開始は夕方六時だ。帰んな」

 黒づくめのサングラスでゴリラみたいな体格の男が言った。

「ま、そこを何とか」

「さっさと失せろ」

「あ!あれ何だ?!」

 一瞬視線を逸らしたゴリラのみぞおちにパンチが命中した。

 声も無く前方に崩れ落ちるのを抱き留める。

「…重いな」

 地面に横たえると、呼吸していることを確認して再び立ち上がるシン。


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